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第7回「リーダーシップについて~これからリーダーになるためにいま学んでおきたいこと」
組織で働いていると、いずれ数人~数十人をまとめる立場に立っていく機会があると思います。そんなときに備え、いま何を学んでおいたほうがよいのかポイントを5つに絞ってお伝えします。
船の舵取り
リーダーはよく船の船長にたとえられますが、行き先を決め、自分が先頭に立ち、皆を導いていく、この3つの役割はいつの時代も変わりません。もう少し身近な例で例えるなら、友達とバーベキューを企画するときを考えてみましょう。自分が場所を決め、何を食べるか食材を決めて、皆に連絡、仕事の分担をし、用具の手配も手分けし、当日楽しく過ごす。このプロジェクトがうまく進められる人は、リーダーの素質があります。言われたことだけをやるのではなく、自分からすることを見つけ行動できることが必要です。
プロジェクトマネジメント力
船が港を出港したら、正しい方角に船は進んでいるか、天気がどうなるのか、船が壊れているところはないか、など船長はいろんなところに目配りをしなければなりません。組織のリーダーも自分の部に課された目標があるはずです。そこに向けて皆が同じ方向に進んでいるか、進捗状況はどうか、トラブルはないかなど、俯瞰的に物事をみることが必要です。昨今は人も足りずリーダーでありながら自らも現場の一員として動かねばならないプレイング・マネージャーのほうが多いかもしれません。とにかく、この目配りという仕事はとても大事で、これができないとたちまちあなたのチームは停滞してしまいます。
人を動かす
人は感情をもった生き物です。やる気が落ちるときや怒りや悲しみも感じます。もちろん、恐怖政治を行い、ルールを守らない、目標を達成しなければ厳しく罰するというやり方でも人は動きますが、それは望ましい姿ではありません。モチベーションが下がっているようなら話を聞いて励ましたり、悩みがあるようなら相談に乗ってあげたり、やり方がわからないなら教えてあげたりと、そうした対応力が必要です。もし自分でどうしてもこうした対応ができないなら、それが得意な人を任命しやってもらいましょう。とにかく部下の人たちに人として接する、この当たり前のことができていないリーダーは少なくありません。
若い人への対処
いまの若い人にとっては、リーダーの存在は近寄りがたい人ではなく、気さくに何でも話せる相手であるべきです。それにはふだんから小さい会話を積み重ね、相手に自分を知ってもらう機会が必要です。ですので、自分からどんどん話しかけ「この人とは会話が通じるな」という印象を作っておきましょう。またそのために、ふだんから相手をよく観察し、性格や趣味などを知っておく必要があります。何かを教えてもらうというていで、相手に話しかけるのもよいでしょう。また話の内容やタイミング、相手の好みなどに応じて、テキストメッセージやビデオ通話、対面のコミュニケーション手段を使い分けられるようにしましょう。
理想とするリーダー像
令和時代のリーダーのキーワードは「明るい、やわらかい、話しかけやすい」です。昭和は「暗い、固い、話しかけにくい」と真逆でしたが(笑)。わかりやすい例としては、野球では日本ハムファイターズの新庄監督、サッカーでは日本代表の森保監督、お正月の箱根駅伝の青山学院大の原監督です。彼らの選手との接し方をみていると、明るく、ソフトで、話しやすいオーラを醸し出しています。こうしたほうが若い人たちが接しやすいのは間違いないようです。ぜひ自分を鏡でご覧になってください。
人をまとめていかねばならないリーダーの立場とは、責任があり大変そうに思えます。がしかし、その手綱さばきさえ覚えてしまえば、これほど楽しくやりがいのある仕事もありません。ぜひ皆さんもリーダーになる機会があれば、ぜひこのポイントを思い出してみてください。
【リーダーになるためにいま学んでおきたいこと】
- リーダーは船長である→行き先を決め、先頭に立ち、皆を導く
- プロジェクトマネジメント(常に目配り)→方向はあっているか、どこまで進んだか、異常はないか
- 人を動かす→励まし、話し相手になり、問題を一緒に解決する
- 若い人への対処→ふだんから話しやすい状況を作っておく
- リーダー像→明るく、やわらかく、話しやすい
川村透かわむらとおる
川村透事務所 代表
「ものの見方を変える」という視点の転換を切り口に、モチベーションアップ、チームビルディング、リーダーシップ、コミュニケーション、問題解決など様々なテーマで講演、研修を行う。自身の体験と多くの研修・講演…
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