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2017年08月15日

何かを得るとは、何かを手放すということ

フロリダディズニーでマネイジメントしていた時代はプレッシャーも多く、休みも少なく朝から晩まで働き詰めでした。しかし、世界中から楽しみに来て下さるゲストの笑顔を見ていると疲れも吹っ飛びやりがいを感じていました。

そんなおり、日本から電話が入りました。海外に赴任する際に頑張って行ってこいと言ってくれていた父が、母の体調が悪く、自分も具合が良くないので戻ってきてほしいという話でした。

私は随分悩みました。アメリカのデイズニーでマネイジメントすることを夢に三越で頑張ってきたのに未だ道半ばで帰国するという決断はとても辛いものでした。悩みに悩んだあげく私は帰国する決断をしました。今は本当に楽しく充実しているがここで帰らなかったら両親の面倒をみなかった事を一生後悔するだろうと思ったからです。

そこで私は仕事を辞め帰国したのです。それからが地獄でした。
母が心筋梗塞で倒れ、父は転んで脊椎を損傷してしまい寝たきりになってしまったのです。いきなり、ダブル介護の日々が続きました。介護は当時の自分にとっては出口のないトンネルのように感じなぜこうなってしまたんだろうと帰国したことを悔やみ、そんなことを考える自分を責めてました。

軽度の介護鬱になりかけていた時、コーチングに出会ったのです。これなら自宅で両親の介護をしながらやれるかもしれないと思い学びはじめました。企業でおもてなしや人材育成をしてきた私には水を得た魚のようなお仕事でした。

この出会いがなければ今私はこうしていられてないでしょう。今思うとあの時大きなものを手放したから今が得られているのです。生きることにおいて、どの道が正しいのか、その判断を間違えないことが大切なのではないでしょうか。

上田比呂志

上田比呂志

上田比呂志うえだひろし

大人の寺子屋 縁かいな代表

大正時代創業の老舗料亭に生まれる。幼い頃より家業を手伝い、"おもてなし"という、日本文化のDNAを受け継いで育つ。1982年に大手デパート・三越に入社。同社の社内研修制度によりフロリダで開催されたウォ…

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