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コラム 人権・福祉

2012年10月19日

新生アフガニスタンの若者たち

 2001年9月11日、ニューヨーク・ワールドトレードセンター爆破テロ事件が発生、その後アフガニスタンへの米軍による総攻撃が開始。あの悪夢から11年の月日が流れました。戦場となったアフガニスタンがこの11年でどのように変わってきたのか、現地に飛び込みました。

 新しいアフガニスタンは走り続けています。ここは戦場ではなく、世代交代という言葉がふさわしいアフガニスタンの若者たちの挑戦の日々がありました。首都カブールには老若男女があふれ、そこにみる仕事の形態はかつてのイスラム原理主義タリバーン時代の混乱期とは全く異なります。外国からの投資が激増して、インフラや通信施設、ホテル業など次々と企業がなだれ込んできている。手つかずであったアフガン市場が世界に門戸を開いてきていました。若者たち必須の携帯電話はiPhoneなどのスマートフォンを使っている人が多く、SIMカードと呼ばれる携帯チップを入れ替えながら複数の携帯電話を使う人たちも目立ちました。日々の仕事を終えた後に、ビリヤードを楽しむ若者たちの姿も目にしました。

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2012.10-4.jpg2012.10-5.jpg 女性たちの存在も力強い。ブルカと呼ばれる全身を覆う布をかぶる伝統衣装を状況に応じて洋服に着替える柔軟性をもつ女性たちが増えてきていました。地元で有名な女性歌手はアフガニスタンの伝統と歴史そして変化を子供たちに伝えていくことが自分たちの役割だと語っていました。女性テレビレポーターは、情報をより多く早く正確に伝えていくためにジャーナリストになったと語っていました。外国に住むアフガニスタンの方々の祖国への帰国も増えており、アフガニスタンの声が世界中とつながり始めてきています。

 世界とアフガニスタン結ぶ架け橋は、新生アフガニスタンの若者たちにかかっています。アフガニスタンは戦場ではなく、あたらしいビジネスの場所に変化しはじめていました。ここには希望ある声があふれていました。

 

渡部陽一

渡部陽一

渡部陽一わたなべよういち

戦場カメラマン

1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…

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