2018年01月31日

Vol.3

1時間で1億売るカリスマ社長!奇跡のセールストークの秘密を宮崎美千子さんにインタビュー

口コミだけで火がつき大ブレイクした「ビタクリーム」を日本に広めた立役者であり、テレビショッピングでは1時間で1億売る、奇跡のセールストークでも話題の宮崎美千子さん。今回は、スイスの高級スキンケアブランドCHOLLEY(ショリ―)のお披露目会に講演依頼.comスタッフ鈴木と江本が潜入。ショリーも、宮崎さんの会社、ビ・マジークが日本独占販売権をもっていらっしゃるとのこと。これまでも数々のヒット商品で話題になっている宮崎さんのお仕事に対しての思い、そして皆さんがファンになってしまうお人柄など、たくさんの秘密をお披露目会後に特別にお時間を頂き、お聞きしました!

宮崎美千子インタビュー

「神」と言われた奇跡のセールス

通販番組テレビショッピングに出演すると、出演中に商品が売り切れてしまうこともあるとお聞きしましたが、台本などは事前に準備されているのでしょうか?

宮崎美千子著『セールスは1分で決まる!』通常は、何時何分にデモ、コメントというように、詳細な進行表があり打ち合わせをするようですが、私は最初から進行表を頂いたことも、すり合せをしたこともないんです(笑)。最初に出演依頼の話があり、事務所でバイヤーさんに商品説明をしている時に、私は写真を撮られるのも嫌だし、テレビで何を話していいか分からないですって言ったら、「今私の目の前で話してもらったことをそのままカメラの前で話してもらえればいいです」と言って頂いたんです。最初から自由に喋ってください、と。だからバイヤーさんと事前打ち合わせも本当にしたことがなかったんですよ。他の会社の方から、事前打ち合わせとかリハーサルとかをしっかりしていると聞いてびっくりして(笑)。最初の出演が2011年の1月。商品を8千個用意したのですが、結果的に2万3千個ぐらい売れてしまって。いい商品だし、それが伝われば売れるとは思っていましたが、まさかこんなにすぐ売れると思わなかったから、私自身もすごくびっくりしました。

通販番組で商品紹介をする秘訣はありますか?

使用感をきちんと伝えて、商品の良い理由や裏付けもちゃんとお話することです。「スイス製でこのお値段というのは本当にお得です。広告宣伝を一切しない、パッケージ費などにコストをかけないからすごくお得なんです」とか。商品が生放送途中で売り切れて帰ったこともあります。生放送が始まった瞬間からどんどん売れ始めて、一緒に出している美容液もアイクリームも全部なくなってしまって、開始から46分くらいで、「宮崎さん、売る物なくなっちゃたんでもう終わりです」と言われて、私帰るんですか?さようなら~って(笑)。予算額の300~400%売れたと思います。「神が舞い降りた生放送!」とか言われました。

生放送中、例えば、香りの質問がきました!とカンペが出たら、「香りも柑橘系で」と自然に答えたりもします。台本があったら出来ないですよね。朝が早かったらご覧頂いているのは年配のお客様が多いから、ゆっくり話すとか、お昼時間帯だったら主婦のお客様が見ているから、「家族で使えるんですよ。お子さんもご主人も。」とか家族ネタを話す。深夜だったら、遅くまで働いている女性が多いから「簡単にお手入れできます!」とか、毎回変えています。一応時間配分は番組側で決めているんですが、私は自由にさせてもらってます。すごく暑い日に化粧水の説明時間を増やしたり。暑い時はシャバシャバ使える化粧水が売れるんです。状況によって変えられるのは、生放送の良さですし、きまり決まって時間配分するより、実際のお客様の状況や反応によって変えた方が絶対にいいですよね。

番組出演の時は緊張しないのですか?

全く緊張しないですね。いつも『今日もお客様に喜んでいただける楽しいライブにしよう』と思ってスタジオに入ります。売上もあまり気にしていません。つい最近までは、売上予算も知らないでやっていたくらいです。皆さんはどうもいくら売り上げるかという結果をすごく気にされるみたいですね。私はいくら売れるかということより、うちの商品でどれだけのお客様が喜んでくれるかの方が気になります。なので、生放送の時より、商品がお客様の元に届く4日後あたりが緊張しますね。

営業社員よりも売り上げを上げてしまった会社員時代

会社員時代は売上目標もありましたよね?

当然売上目標があり、毎月営業会議をしていましたが、私は部下にノルマを課したことは一切ないんですよ。勿論会社から私には来るけど、絵に描いた餅みたいにそんな理想通りに行くわけはないんだよ、って心の中で思っていました。周りの営業の男性たちが顔色変えて、目標まであと少しだから代理店さんにこれだけ買い取ってくれ、みたいな電話をかけていたけど、私は1度もそんな電話をしたことがないんです。私は営業じゃないけど、でも私が担当した地区だけが余裕で予算を達成していました。売上が足りてないから代理店に買い取ってもらうなんて本末転倒ですよ。なんでうちの売り上げのために代理店さんにそんな負担をさせなきゃいけないのって。私の部署はみんな楽しそうに仕事をしていましたよ。ある時、売上が良くない地区を私に任せると命じられたんです。私がその地区を任されて半年後に売り上げが3倍以上になりました。同時期に同じく売り上げが良くないあるエリアに命ぜられた営業担当の売り上げは横ばい。私は元々営業社員ではないし、美容教育って化粧品を説明する係。何が違ったのかいうと、その営業は売上を上げてくれ上げてくれって、何度も何度も代理店を周って声をかけていたそうです。私は毎月化粧品の勉強会をしたんです。この商品の何が良いのかというのをひたすら代理店さんを集めて教育したんですよ。それだけです。売り上げを何千万上げてくださいとは一言も言っていない。でも最終的には4倍近い売り上げになりました。

宮崎美千子インタビュー
―商品の魅力を丁寧に説明する宮崎社長。自然体と飾らないトークが安心感を与えてくれる。

商品の知識を正しくお客様に紹介できることが第一だと考えられているのですね。

そうなんです。そして何より、代理店さんが潤わなくちゃ意味がないんですよ。化粧品の正しい知識を与えて、化粧品が売れれば代理店さんもうれしいですよね。お客様にも喜ばれますし、経営状況も良くなる。そうすると代理店さんも仕事が楽しいじゃないですか。WIN-WIN。メーカーの私達も代理店も両方とも嬉しくなくちゃ。実は今の私の会社に営業社員は一人もいないんです。その時の経験から営業はいらないって思って。化粧品の知識さえ正しく伝えられる人がいれば、自然に商品は売れていく。営業しなくていいや、と。良い商品は口コミで広がる、営業はお客様がしてくれるんだってその時に学びましたね。

ビタクリームと出会った時に、売れる!という直観はあったんですか?

ありました。たまたま友人が、「スイスにとても地味な会社だけど30年以上売れ続けているすごく地味なクリームがあるよ」って教えてくれて。スイスはラ・プレリーはじめ、色んな高級化粧品があって、動物など色々な規制がないんです。だから、たくさんの国の研究者が来ていていい商品が多いんですよ。その中で30年以上売れ続けているというのは絶対にすごいな、と思ったんです。すぐに1本見本用に買いたいとスイスの社長に手紙を書いたら、忘れもしない、箱がつぶれている商品が届いてね(笑)。でもその日の夜に使ったら、初めて体験するテクスチャーに感動したんですよ。すごくしっかりしたクリームなのにさらっとしてベタつかないし、肌がしっとりもっちりする。今まで出会ったことがないクリームでした。あっこれは売れる!と思って、次の日からバッグに入れて持ち歩いて、たった1本のクリームをぺちゃんこになるまで会う人達に塗ってまわったら、200個くらい注文をもらってしまったんです。元々の製品は日本の薬事法では禁止されている成分が入っていたので、日本のために改良した製品を作ってもらう必要もありましたし、大企業のように多くは買い取れないので、ハードルはたくさんありましたが、スイスまで社長に会いに行って、どれだけこの商品が気に入ったかをお伝えして何とか独占権を頂くことができました。結局、このビタクリームは日本で大成功して、その後アジア全部に商品を輸出するようになり、日本の成功が彼らのビジネスの成功につながっているんです。今は世界42か国で売っているうちのシェア45%が日本です。

クレームは必ずプラスにして返す

お客様と長くお付き合いをするために大切にしていることはありますか?

お客様の立場になるということに尽きます。例えば、美容液を買って下さったあるお客様から電話があったんです。買った日に使ったらすごく良くて、二日目に使おうと思ったら手が滑って全部こぼれてしまったと。12000円の美容液です。思わずこぼれた絨毯の上に顔をつけました、みたいな話をしてくださって。こぼれたから2本追加で買いたいという電話をうちの社員が受けたんです。社長室なんてうちはないから、社員の応対は全部私が聞けるのですが、「こぼれたの?」と聞いたら、「1本こぼしたらしくて、でも2本買ってくれました!」と言うんです。すぐ私はそのお客様に折り返し電話をして、「こぼした分はお客様使われていないから、追加で購入される2本の代金は1本分で良いですよ。こぼした分は差し上げますから」とお伝えしたら、電話口でお客様が泣き始めて。一人暮らしの年輩の方で、「私の不注意でこぼしたのに、悔しくてついついスタッフの方にこぼしちゃったと言っちゃったんですが、当然2本お金を出して買うつもりだったんです。商品も気に入ったから。お宅から電話がかかってきて、まさか代金は良いなんて言われると思いませんでした」と言うんです。私は「使って喜んでもらうためにやっているので、使えなかったのでしたら代金は頂けません」と伝えて。そしたら、そのお客様から毎月羊羹やお菓子が届くんですよ。電話を切った時、社員が私に「いいんですか?1本ただであげちゃうんですか?12000円もするんですよ?」と言いましたが、それでいいんです。その後その方がご自分の妹さんやお友達も紹介してくださって、結局お客様も増えたんです。お客様が増えたら私達も嬉しいし、お客様も喜ぶじゃないですか。そういう対応を瞬時にできるかどうかだと思うんですよ。

日本人はサイレントカスタマーになることが多い中、お客様からお電話など、お声をいただけるというのは実は貴重ですよね。

はい、商品を使ってすごく良かったとか、肌が綺麗になったというお電話やお手紙を頂くのは何より嬉しいですね。本当に、この為に仕事をしていると言っていいくらいです。私のデスクの引き出しには、お客様からいただいたお手紙が全て入っていて、辛いことや苦しいことがあると、それを全て出して見直しています。

クレームに関しても、とても気を遣っています。クレームの電話は率先して自分で取りますし、クレームのマイナスの気持ちを絶対プラスにして返すというのが私のモットーなんです。だって新しい化粧品を買ったら嬉しいじゃないですか。ワクワクする。それなのに、何かの原因でがっかりされるというのが一番嫌なんですよ。もちろんクレームのお電話は嬉しくはないですが、ありがたいといつも思っています。お客様にいわれて、気が付くことも多いですし、改善のきっかけとなるわけですから。企業が成長するにはクレームをどう受け止めるかが、とても大切だと思います。それにクレームからお客様になってくれた人っていうのは長く商品を愛用してくださるんですよ。納得してくれたら使い続けてくれます。11年前に、「ビ・マジークの商品、一生買わないから!」とクレームを言われたお客様が今でも毎月買ってくれます(笑)。

営業は、顧客接点を持つことが大切とされていますが、その点はどう思いますか?

他の会社の営業さんは、毎月菓子折りを持って行かれたりするみたいですね。でも私はお菓子を持って行ったことは一度もないんですよ。だって私が相手の経営者だったら、お菓子なんて欲しくなくてどうやったらお客さんが増えるかといったアドバイスをしてもらった方が絶対にいいからです。だから会社員時代に代理店向けに化粧品の勉強会をしたように、商品の良さをいかに伝えるかに注力します。それと、接待は一切しません。うちが1万円の接待をしてうちの商品を使う人は、2万円で他のメーカーが接待したらそちらを使うから。お取引が始まってから、お食事などはしますが、取引き前は一切しない。これをやってしまうと、どうしても上下関係が出来てしまいますよね。それじゃダメなんですよ、結局。うちの商品を通して、うちの会社もサロンも、そしてその先のお客さまも喜ぶ状況になるのですから、上下関係はなく、対等です。だからこそ、最終的にいいお付き合いをさせて頂いております。

初心を忘れないために、毎年目標は変えない

少ない社員数で売り上げは毎年右肩上がり、凄まじい生産性ですね。

宮崎美千子インタビューOL時代に全く役に立っていない会社に利益を還元していない社員が半分くらいいるのを見て、副社長に聞きに行ったことがあるんです。そしたら「企業っていうのは三角形になっていて、会社に利益をもたらしてくれるのは上部のほんの数パーセントなんだよ。後は会社にとって+にも-にもならない人材がいて、底辺は会社にとって-の人材がいるんだよ。それで会社は回るんだ」って言ったんです。それで私は会社を大きくする気はないし、上の数パーセントだけ採ればいいやって思ったんですよ(笑)。私が出来ない事を出来るスタッフだけいればいいやと。社員も今は3人です。社員の人生の責任を持つには私の器だと3人が精一杯ですから(笑)。万が一の時、彼女たちが路頭に迷うことがないようにだけは準備をしています。

私の会社は社員全員17時半に帰ります。残業はしません。私がいるとみんな気を遣って帰らないから私が一番に帰ります。OL時代に残業って何をしているんだろう?と思っていたんですよ。みんな21時とか22時までとか残っているでしょう。残ってやるまでの仕事はないだろうと。私の部署だけは全員定時に帰していたんです。その代わり、私は同じ仕事量を10時間でやる部下よりも5時間でやる部下の方を高く評価していました。だって時間内にちゃんと仕事をこなした子の方がお給料が少ないなんてあり得ないじゃないですか。私の部署は、「残業しなければならないほど仕事を残しちゃった場合は、私に申請しなさい。申請しないで勝手に残業したら残業手当は出さないから。私は残業までしなければならないほどの仕事は渡さない」と伝えて。だから私の部署のスタッフはすごかったですよ。時間内にものすごく集中して仕事をしていました。持ち帰ったりもしない。

利益は毎年右肩上がりで増収増益を繰り返していて、今年度は対前年比138%という数字が出ているそうですが、売り上げ目標の設定はどのようにされているのですか?

目標は毎年同じ。「目指せ横ばい経営」です(笑)。社員の給料が払えて、オフィスの家賃も払えて、税金もそこそこ払えたらそれで良いので、赤字にならないある程度のラインを目標にしていて、毎年同じ目標なんです。実際の売り上げがそこからはるかに超えても次の年の目標は変わらず、いつものラインに戻ります。利益が上がる度に目標も上げたらずっと右肩上がりにしなければならないじゃないですか。そんな商売あり得ないし、それをやってしまうと今度は売上を追いかけてしまうので売上のために仕事をやってしまう。そうすると絶対、コストを下げて売ろうとか、本当はお客様に一番いいものを提供しなければいけないのに、質を下げてしまうんです。働く社員の側も売り上げばかりに追われたら精神的にもきつくなってくるでしょう。うちの社員は目標は知らないです(笑)。売り上げのために仕事したら本末転倒になるので、お客様にいいものを提供するという初心を忘れないためにも、うちは常に目標は変えない。事業計画は毎年一緒です(笑)。テレビショッピングでたくさん売れたり、記録を更新したらみんなで喜びますけどね。自分達の出来る範囲でお客様のことを第一に考えると横ばい経営を目標にするぐらいがちょうどいいんですよ。

今後チャレンジしていきたいことはありますか?

とにかく、横ばい経営を日々繰り返すことです。本当によく年商100億を目指しますとか、従業員1000人を目指しますとか言いますけど、私はそんなの一切ありません。はっきり言って社長なんて印鑑証明さえあれば誰でもなれますし、社長で居続けることより会社を維持することの方が大変。10年もつ会社は4%しかないと言います。だからこそ、初心を忘れずに続けていくことが大事なんだと思っています。永遠に、目指せ横ばい経営です!(笑)

――企画・編集:江本千夏/鈴木ちづる

編集後記

なによりも驚いたことは、宮崎さんの会社には営業社員がいらっしゃらないということ。そして、お客さまが宮崎さんに絶対的な信頼を持って、宮崎さんとお仕事をされるのを楽しみにされていらっしゃるファンのような方が沢山いるということが分かりました。宮崎さんの選んだ商品なら間違いない、という考えから、他会社から営業を受けても、「宮崎さん、営業にきてくださいよ!」と、宮崎さんを指名して連絡をくれるお客様もいらっしゃるとか。今回字数の関係で、皆さんにご紹介ができない宮崎さんならではのエピソードは、ぜひ講演会で。時間を忘れさせてしまう、トークとお人柄、必見、必聴です!

宮崎美千子/株式会社ビ・マジーク代表取締役社長

宮崎美千子 スイスのエステブランド「「CHOLLEY(ショリ―)」、スイスの「ビタクリームB12」と契約交渉し、日本独占販売権を取得。「ショップチャンネル」出演時は、1時間で1億円以上稼ぎ、「ビタクリームB12」を世界42か国中、一番の売上(世界売上の45%)にする。営業経験ナシから挑戦し、コスメ業界の常識を次々と打ち破ったセールストークが話題になる。宮崎氏が携わる商品は必ず売上があがるという伝説が生まれ、1時間で1億売るカリスマ社長として注目を浴びている。コスメ業界ではその名を知らない者はいない。「セールス」「子育て」「結婚」「離婚」「起業」「経営」など、自身の経験に基づくユニークな考え方が評判になり、相談や取材、講演などが殺到している。