「無理をしない」
この現代、テーマだったりする。でも無理をしないと、上には行けないし、結果も出せない。余裕を持って進むことを心がけるが、何事もぎりぎり。焦っていることが多い。自分のキャパシティを知る作業も必要なのではないか。でもキャパシティを広げることもできる。そのキャパシティはどう広げることができるのか。能力のスキルアップ?それとも寝る時間を削って時間を増やす?
様々あると思うが、実はメンタルにあると私は考える。社会という大きな枠に私たちは帰属し、あらゆるルールや秩序の中で能力を発揮しなければならない。気がついた時には、忙しさの中に自分を見失いがちだ。物理的なスキルアップもあるが、1つの物事に対してどう受け止めるか、どう考えるかで余裕ができると思う。
逃げるワード、「まぁいいっか」「どうにかなる」「明日は明日の風が吹く」など。そして締めるワード、「やらないとまずい」「チャンスは無駄にできない」「失敗したらもう次はない」。どちらかだけではなく、両方用意する。こうすると、意外と楽になる。
人はこの世に沢山いて、沢山の考え方がある。その中でも、ステレオタイプのような考え方になってしまう人もいるだろう。でも自分という人生は自分でしか頑張れない。さらには、心と身体は繋がっていると私は思う。心がざわついたら、運動を取り入れる。もしくはゆっくり休む。こんなメリハリが自分の心身のキャパシティを越えることはないのではないか。
誰1人、自分の代役はいないのだから、自分自身のコップの水が溢れないようにコントロールできるように。
伊藤華英いとうはなえ
競泳オリンピアン(北京/ロンドン五輪 水泳女子日本代表)
べビースイミングから、水泳を始め、15歳で日本選手権に初出場。女子背泳ぎ選手として注目される。2008年日本選手権女子100m背泳ぎで日本記録を樹立。初めてオリンピック代表選手となる。その後、怪我によ…