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コラム 教育

2010年05月25日

日常的に叱ることには大きな弊害が2つある(2)

 第1回目で、次のように書きました。
「否定的かつ感情的な言い方で叱られ続けると、子どもは自分に自信が持てなくなります。同時に、叱る親に対して不信感を持つようになります」

 前者について、さらに詳しく書きます。自分に自信が持てなくなるというのは、自己肯定感が持てなくなって、いい自己イメージを持てなくなるということです。
 そして、自己イメージとは自分をつくっていく上での設計図です。建物をつくるとき設計図を元にするように、自分をつくるときも自己イメージという設計図を元につくるのです。
 ですから、「自分はがんばれる。努力家だ」「自分はやれる。能力がある」という自己イメージを持っている人は、長い間にだんだんそうなっていきます

 また、「自分はダメだ。がんばれない。能力がない」という自己イメージを持っている人も、長い間にだんだんそうなっていきます。
 逆はあり得ません。つまり、「自分はダメだ」と思い込んでしまった人が、自分の可能性に果敢にチャレンジして、どんどん能力を高めていくことなどあり得ないのです。そういうことは、本質的にあり得ないことなのです。
 ですから、親が子どもを伸ばしたいと思ったら、まずやるべきことは子どもがいい自己イメージを持てるようにしてあげることです。

 いい自己イメージさえ持てれば、親がいちいち細かいことを言わなくても、子どもが自分でどんどんそちらに向かって進んでくれます。

 その反対に、まずい自己イメージを持ってしまえば、親がいくらあの手この手を繰り出しても、すべて徒労に終わってしまうことになるのです。

 親がいつも否定的かつ感情的な言い方で叱っていると、子どもにまずい自己イメージを持たせてしまい、結果的にこのようなことになってしまうのです。

親野智可等

親野智可等

親野智可等おやのちから

教育評論家

本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、 学力向上、家庭教育について具体的に提案。 Twitter、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メール…

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