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コラム 教育

2016年01月25日

しつけたいことはほめるところから始める

 例えば、親が「うちの子たちは兄弟の仲が悪い。仲よくさせなければ」と思ったと
します。こういうとき、ほとんどの場合は叱るところから始めてしまいます。
「あなたたちは、なぜそんなに仲が悪いの?もっと仲よくしなきゃダメでしょ」とか
「お兄ちゃんのくせに、なんで弟に意地悪するの?」というようにです。

 みなさんは、こういう言い方に効き目があると思いますか?あるはずがないですよ
ね。これだと、子どもたちは「ぼくたちは仲の悪い兄弟なんだ」と思い込むようにな
り、お兄ちゃんは「どうせぼくは意地悪なお兄ちゃんだよ」と思い込むようになりま
す。そして、こういうイメージを持ってしまうと実際にそうなってしまう可能性が高
まります。

 ですから、まずはこういう言い方をやめるべきです。そして、その反対に、ほめる
ところから始めるようにしてください。「よし、ほめることで兄弟の仲をよくしよ
う」と決意して、ほめられる場面を探しましょう。

 そうしていると、2,3日後に、登校するときお兄ちゃんが弟に帽子をかぶらせて
くれるかも知れません。あるいは、弟がこぼしたお茶を拭いてくれるかもしれませ
ん。

 そこを見逃さずに、「おにいちゃん、よく気がつくね。弟も幸せだ、こういうお兄
ちゃんがいると。仲のいい兄弟でうれしいわ」とほめます。

 すると、先ほどとは逆に、兄弟仲についてよいイメージができます。それによっ
て、実際にそうなっていく可能性が高まります。

 たいていの場合、親たちはこういったほめられる場面を見逃しています。「できて
当たり前」という意識があるからです。それで、結局いつも叱るところから始めるこ
とになるのです。

 兄弟仲だけでなく、これは万事に言えることです。「しつけたいことはほめるとこ
ろから始める」と決意して、意識してほめられる場面を探すようにしてください。

親野智可等

親野智可等

親野智可等おやのちから

教育評論家

本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、 学力向上、家庭教育について具体的に提案。 Twitter、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メール…

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