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コラム 人権・福祉

2026年02月10日

2026年の世界情勢

2026年の世界情勢は激動のうねりを見せています。特に2023年10月7日に勃発したガザ軍事衝突を巡ってはイスラム組織ハマスがイスラエル領内へ越境攻撃を仕掛けたことで住民1200名以上を殺害し251名の人質を拘束拉致しました。イスラエル軍は即座に人質完全解放を掲げた地上戦を展開。戦闘開始から約2年4ヶ月を経た今年1月ハマス拘束の人質最後の一人の遺体を収容しました。ガザ停戦合意の主軸であった人質完全収容が完了したことでイスラエル軍はガザ南部ラファ検問所を一時的に開放しました。飢餓状態のガザへの緊急支援物資搬入が再開する期待が高まりましたが、実際は隣国エジプトへ治療のために出国する負傷者約200名の通過を許可したに過ぎず支援物資搬入は認められませんでした。現時点においてガザの人口約220万人の半数が食料危機状態に陥っています。

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さらに昨年10月10日に停戦合意が承認された以降も依然としてイスラエル軍によるガザ再爆撃が続いており、そこからの4か月だけで500名以上が犠牲となりました。同時にイスラエル軍はハマスを支援してきた隣国レバノン南部イスラム教シーア派武装組織ヒズボラの拠点にも爆撃を連動させ現在もレバノン領内にイスラエル軍を駐留させています。ガザの戦後復興体制に関してはイスラエル支援のアメリカトランプ大統領が暫定行政組織であるガザ平和評議会と国際安定化部隊(ISF)を展開させると発表。ガザ領内を観光、経済、居住地域で組み立て直し10年間を目処に世界各国からの投資を促進させること、さらにガザ住民の世帯年収を日本円で約200万円に引き上げる目標を打ち立てました。こうした戦後復興交渉にはガザ住民の権利や主張は蚊帳の外に置かれているのが現状であります。

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2022年2月24日に開戦となったウクライナ戦争では4年の歳月を経るも依然ロシア軍の爆撃が続き停戦合意のプロセスに進展は見られません。ウクライナを支援する欧州各国の軍事費拡大が国内経済状況を悪化させており国民からの反発の声が広がっています。トランプ大統領はロシアのプーチン大統領と昨年直接協議を行うも戦闘停止にはつながりませんでした。その結果ウクライナ側に譲歩を迫る交渉戦術に方針転換が行われウクライナ東部ドンバス地方をロシアに割譲する停戦要件を突きつけてきました。世界各国がウクライナの孤立化を防ぐため軍事経済両面で連帯再強化を掲げるも長期化するウクライナ戦争への外交疲弊は拭いきれません。

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2026年は地球上どの地域でもお互いが疑心暗鬼に覆われアジア一帯では強権体制の広がりや海洋利権をめぐる衝突が広がっています。トランプ大統領主導の武力による現状変更を正当化する動きが世界中で繰り返され自由や人権、平和や平等といった世界が向き合ってきた信頼が揺らいでいます。まさに自国ファーストを掲げる強権国家体制が世界の多数派となっているのが今の世界情勢の現実であります。

渡部陽一

渡部陽一

渡部陽一わたなべよういち

戦場カメラマン

1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…

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