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コラム 人権・福祉

2013年07月19日

インドネシアの大きな家

img_watanabe0720_01.jpg  日本と同じ島国であるインドネシア。人口は約2億5千万人、日本の人口が約1億3千万人としてみると、その国土の大きさがうかがいしれます。また、世界中のイスラム諸国の中でもイスラム教徒の人口が最も多いことでも有名です。このインドネシアは多民族、多宗教、そして膨大な数の島々で成り立つ海洋国家、東西の距離は約5100kmに及んでいます。

 

 そんなインドネシアで暮らすある家族のもとにお邪魔しました。海を渡り、緑豊かな山並みをこえていくと山間に巨大な三角屋根が連なっています。とんがり屋根はまるで日本建築を思い起こさせる外見です。敷地内の広大な庭では子供たちが駆け回り、興味津々に近づいてきて、笑顔で握手。そのまま家の中に案内してくれました。インドネシア伝統建築の内部は巨大な大黒柱が天空に向かってそびえ立ち、周辺を巨木な梁が横切っている。大黒柱の前で迎えてくれたのは、この村の村長さん。扉からは子供たちが笑顔で見つめている。ゆったりとした時間の中、お話を伺いました。

 

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村長さんにとって家族とは?
「この家屋を見てわかるように、大黒柱とは家そのものを支えるだけではなく、家族、さらに親族一同の生活を安定させることを意味している。家を守るとは一族を養い、この伝統家屋を守り、次の世代につなげていくこと、伝統の継承こそが最大の責務であると感じている。子供たちには家族としての礼節、尊厳、そして仕事を教えていくことが必要だ。インドネシア全土には様々な島々があるが、どの地域の家族も想いは同じであると感じている。」

 

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 家を中心に家族をささえていく。伝統を守り 歴史を伝え、いかなる状況にあっても家族みんないつも一緒にいることが、いかなる困難にも立ち向かう大きな力であると力説してくれました。国や民族、宗教の違いで家族に対する考えは千差万別、それでもその基盤に流れているものは、家族が一緒にいる環境を誰しもが大切にしていることでした。国は違っても家族への暖かい想いはみな同じでありました。

渡部陽一

渡部陽一

渡部陽一わたなべよういち

戦場カメラマン

1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…

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