2019年06月27日

「新人のウェブマーケティング担当者は何から勉強すればよいのか?」(ウェブマーケティングに強い社員の育て方vol.2)

セミナー中の榎本晋作

 

みなさま、連載コラム『ウェブマーケティングに強い社員の育て方』の第2回記事ページにアクセスいただきましてありがとうございます。

主にウェブマーケティングのクライアントワークや講師業を生業としている株式会社イーグッドの榎本晋作と申します。 前回の(『「ウェブ担当になったが、わからないことが多すぎる・・・」が現場に多すぎる・・。』)に引き続き、今回も「ウェブマーケティングに強い社員の育て方」について、コラム第二回を書かせていただきたく思います。

今回のテーマは、 「新人のウェブマーケティング担当者は何から学べばいいか?」 についてです。

*若干長文になりますので、結論だけ知りたい人は「では、ウェブマーケティングの学習は何から始めればいいか?〜基本的には自分の日常業務で担当するものからスタートする〜」の段落をごらんください。

 

「ウェブマーケティングって、何から学べばいいんですか・・・?」

熟考中イメージ

 

実は、新人でウェブマーケティングの担当者になった方が、現場でよく困っていることに「ウェブマーケティングの学習方法」があります。

「ウェブマーケティングって、 どうやって勉強すればいいのですか・・・」

これにに対して、皆さんは、自信を持って答えることはできますか?

育成担当の方にこの質問をすると、「自分がやってきたことを少しずつ教えて実践で慣れさせていきます。」のような回答が多いのですが、実はここにもウェブ業界特有の少し落とし穴があったりするのです。

 

自分の学んできた手法や書籍がすでに古くなっている

書籍イメージ写真

 

実は、実務経験が4,5年ほどある育成担当者でも、よく起こりうるのが、「自分の学んだ時に使った初級者向けの書籍は古くなっている」というケースです。

ウェブマーケティングは、基本的にはある程度、手法を学んだら、もう書籍を通して学ぶよりは、実践の場で学んでいくことが多くなってくる傾向があります。

例えば、私も、実務だけ行なっていれば、「今さら、初級者向けのSEOの本は読まないかなぁ。」という考え方になっています。(私の場合は、仕事柄、初級者向けの本を定期的に購入し読んでいるのですが。)

前回記事『「ウェブ担当になったが、わからないことが多すぎる・・・」が現場に多すぎる・・。』でも書かせていただきましたが、とにかく進化が早く、どんどん手法が変わるウェブマーケティングの世界。

古いことを学んでいるのは時間の無駄どころか、たまに弊害もあったりします。

例えば、『アクセス解析(Googleアナリティクス)の使い方』について本で学んだはずが、すでに管理画面が変わっていたのように。

また、育成担当者も、仕事の合間に育成まで行うと、これはまた、大変なタスクなのも1つの要因となっています。(日常業務が忙しい最中ですので。)

実務者として優秀でも、育成能力まで優れているわけではないので、そこで後輩との軋轢が生まれてしまったというケースもよくみます。

また、出版社や旅行会社および新規事業の場合によくあるのですが、社内にウェブマーケティングに強い先輩がいないために、そもそも社内にノウハウがない場合は自力で探しているケースもチラホラ。

 

【よくしてしまうミス】何から勉強すればいいかわからず、プログラミングやウェブ制作のスキルから学ぶ

ウェブ制作イメージ

 

特にウェブマーケティングに詳しい人が少ない(もしくはいない会社)に多いように思えるのですが、

「どうやって勉強すればいいかわからない・・・」

という事態に陥った新人ウェブ担当者がよくやってしまいがちなことに 「とりあえず、プログラミングを学ぼう!」 という、なぜかマーケティングではなく、ウェブ制作によってしまいがちなケースです。

*ちなみに、この時点で「プログラミング」の意味についてはよく理解していないケースがほとんどです。

私も、研修ではなく、マーケティングの相談や、ウェブ制作の現場に行く際に「一応、学校には通ったんですけど、どうやって勉強すればいいんですか?」という相談を持ちかけられることが頻繁にあります。

 

なぜ、ウェブ制作のスキルから学ぼうとしてしまうのか?
〜コンピューターっぽい用語と、制作系の学校が多いこと〜

スクールイメージ

 

「では、なぜこのようなこと(ウェブマーケティングではなくウェブ制作から学ぶ)が起こるのか?」

を考えてみると、おそらくなのですが、ウェブと聞くと、多くの人は「プログラミング」もしくは、「HTML/CSS」のようなコンピューターっぽい単語を想像してしまうというのが理由として大きくあげられるように感じます。

特に、今の30代前半以下は、学校で情報処理の授業を受けてることも多いので、なおさらかもしれません。

ちなみに私の高校では、1986年生まれ以降から情報処理の授業があり、一浪して大学に入った私は、彼/彼女らのパソコンスキルに驚かされた記憶があります。。。。

また、Google検索で何か学校を探そうとした際に、有名な学校がマーケティングよりも、制作系のクラスを多く用意しているのも要因としては大きいのかもしれません。

「ウェブ制作のセミナーや学校の方がウェブマーケティング系の学校やセミナーよりも探しやすい」 という状況も大きく影響しているようです。

*ちなみに、余談ですが、私がウェブマーケティングの予備校 「ウェブグッドゼミナール」を作ろうと思ったのはこのような状況が背景からでした。

 

ウェブ制作のスキルから学びことは必ずしも間違いではない!
〜本人の意思と、担当業務によっては解決策となりうる〜

WordPressセミナー中の様子

 

解決策をお伝えする前に、ウェブ制作について、誤解なきよう、前提だけお話しさせてください。

まず、前段で、「ウェブマーケティングの担当者が、ウェブ制作から学ぶことのはよくあるミス」という断定系で書いてしまっているのですが、これは必ずしも功を奏しないわけではないだけお伝えさせてください。

簡単にまとめるとこのような意味合いです。

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・その担当者が「ウェブ制作会社とのやりとり」からスタートする場合は近道となりうる。
・学習には本人の興味が大事なので、「私はこれがやりたいです!」の場合は積極性を尊重した方がよいこともある。
・単発のウェブマーケティング系のセミナーよりもウェブ制作の学校の方がカリキュラムがしっかりとしていることがある。
・担当者にウェブ制作の知識があると、プロジェクトの遅延が発生しにくくなる。
(*ここはいずれ紹介しようと思います。)

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ようするに、ケースバイケースと言ってしまえば、それまでなのですが、新人ウェブ担当者の状況をしっかりと把握した上での判断が大切ということです。

大学の教壇に立たせていただいていて、よく思うのですが、"教育"というのは現場感が非常に大事になりますので、「王道が、本人にとって最適かどうか」は別問題ではないかと私は考えます。

 

では、ウェブマーケティングの学習は何から始めればいいか?
〜基本的には自分の日常業務で担当するものからスタートする〜

仕事中の様子

 

「では、結局、何から学べばいいのか?」

本日、一番大切なのは、ここの段落になります。

結論から述べますと、私がこれまで、担当者さんのファシリテーターや研修を行う際に、一番学習効果を感じたのは 「今、担当しているものから学んでいく」 という方法です。

例えば、新人ウェブ担当者の担当領域が

1.メールマガジン/LINE@の配信
2.Twitter、Facebook、インスタグラムのようなSNSの運用
3.プレスリリースの配信 ・ウェブサイト更新

のような3つが主なケースでは、学ぶことは

・LINE@活用法
・メルマガ文章術
・Facebook、Twitter運用ノウハウ ・企業のインスタ活用術(インスタ映えするカメラ術)
・運用担当者が知っておくべき、ウェブサイトマーケティングの基礎知識

などのような、ものになります。

ちなみに、先ほど、「ウェブサイト制作から入るのが必ずしも間違いではない」とお伝えさせていただいたのをこれにあてはめると、その担当者がサイトリニューアル担当や新規サイト立ち上げの担当になったケースです。

*ただし、ウェブサイト制作を学ぶ際には、多くの場合、数ヶ月かけて学ぶのですがプロジェクトのスタートはそんなに待ってくれないので学習スピード的にあまり役立たないケースが多かったりします・・。
(私が、『サイト発注力アップ講座』という2時間講座を作ったのはこれを解決するためです。)

なぜ、日常業務から学ぶのは最適なのか? 〜すぐに実践の場が担保されているから〜

仕事中の様子

 

本来であれば、実は、

1.ウェブ(に限らず)マーケティングの全体像(総論)から学ぶ
2.そして各論を学んでいく

がビジネススクールなどで教える際であったり、新規事業をゼロから立ち上げる際には望ましいと私は考えています。

ですが、その際に大きな課題になるのが、「日常業務で実践する際にエクストラタイム(追加時間)が必要になる」 という点です。

難しく書きましたが、ようするに 「日常業務で使わない知識はすぐに忘れるし、身につきにいくい」 というものです。

これは英語学習などでもそうなのですが、学習効果を最大化するためには「継続」と「復習」が大切です。

ですので、日常業務で担当しているものから、学んでいくことで、多くの場合、「強制復習/強制継続」の両方の効果が得られるからです。

*また、自分に関係することだと、インプットの効果も高いという点も効果としてはあります。

 

自分ごとが最高の学習効果を生む!

のめりこんで学習してる様子

 

「ウェブマーケティングが大好き!!!」 ということもでもない限り、原則として、ウェブマーケティングの学習は「必要だからやること」になってしまいがちです。

ですので、

「これいつも困ってるやつの答えだ!」
「あ〜、この方法なら残業なくなりそう!!」
「あ〜〜!!こうすればよかったのか!」

のような心の中が、何度もつぶやかれるような内容から学んでいくのが一番の効果を生む方法になります。

これから、新人のウェブ担当者が「まだ自分に必要な業務がイメージできない」という際には、ぜひ、一緒に、学習内容の整理から手伝ってあげるのがおすすめですので、試してみてください。

この度はご拝読いただきありがとうございました。

次回は、vol.3で『社内でベースとなるウェブマーケティングの共通メソッドを作る』をお届けします。

榎本晋作のプロフィールページはこちらになります。

→榎本晋作(株式会社イーグッド 代表取締役/ トリップスタイル株式会社 取締役/ 明星大学 経営学部 非常勤講師)