PHP研究所さんから、『「出会い力」の磨き方』という本を出します。4月2日から書店さんに並ぶ予定です。
私は、年間、何千人という人に出会う。でも、記憶に残るか残らないかは、出会った回数じゃない。何回会っても覚えられない人もいれば、一回、しかもほんの数分しか会っていないのに忘れられない人もいる。
この違いは何だろう?どうしたら、人に覚えてもらえるのだろう?それらを自分なりに考えてみた。そして、書き上げたのがこの本である。
「思いやりのある人」とか、「人の痛みが分かる人」などという抽象的なものから、「気の利いたお土産を持ってきてくれる人」など、結構、すぐに使えそうなネタも集めた。実際、お土産のポイントって、結構大きい。かつて、企画会社を経営していた時、オフィスには女性と大学生が多かった。彼らは、とってもお土産に敏感だった。それどころか、有名どころのお菓子など、いつも気の利いたお土産持ってきてくれる人には、電話の態度も違ったりした(笑)。
楽しませてくれる人、笑わせてくれる人というのも印象に残る。わが社の講師仲間の一人、夏川立也さんは、笑いをロジックにして研修や講演をしている。彼は、京都大学の工学部を卒業したにもかかわらず、卒業後、桂三枝さんの弟子になった。その後、自分で会社を立ち上げて、豊中JCの理事長になった。結果、「やっぱり、良いコミュニケーションがなくては、うまくプロジェクトを進められない」と、今は、コミュニケーションプロデューサーとして、コミュニケーションセミナーの講師をしている。
彼は、いつも、「『笑われる』と『笑わせる』は違う。笑われるのは嫌かもしれないけれど、『笑わせる』人間になれたら、究極のサービス精神のある人になれる」と、笑いのノウハウとテクニックを伝えている。だから、彼も、出会った人の心をつかむのが得意。出会い力を磨くためには、「笑わせる力」も大切。
名刺交換しただけでは、絶対に「人脈」にならない。「名刺は、無くしたけれど、もう一回、会いたいなあ」と思ってもらえる人になることのほうが大切。そのためにも、「あの人といると、楽しいね」、「あの人は、いつも良い情報をくれるね」「あの人といると、元気になるね」と言われる人に、お互いになれると素敵。この機会に、「今まで、どんな出会いがあったかな?」「また会いたい人は誰だろう?」などと考えると、自分のたな卸しにもなる。
人生が一回きりなら、たくさんの良い出会いをしたい。そして、たくさんの出会いによって、自分も磨かれたい。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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