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コラム 人権・福祉

2011年03月18日

世界遺産での子供たちの仕事

 子供たちは働いていた。家族を養うために、一日中仕事をすることが日常であり、誰しもが汗を拭っていた。学校で学ぶことのできる子供たちはまだ恵まれている。カンボジアでは食費を稼がざるえない環境が存在し、両親のもと子供たちは、働くことを優先していた。

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 ここは世界遺産アンコールワット。日中の気温は37度。麦わら帽子をかぶり、長袖シャツで日焼けを防ぎながら子供たちは働いている。少女たちは世界中から集う観光客相手に、帽子や扇子を売り歩く。日本語、英語、フランス語、スペイン語と外国語を流暢に使いこなし、一つでも多く帽子を売り続ける。家族を支えるために子供たちの収入は大きな役割を果たしており、稼ぎがそのまま食費に直結する。

アンコールワットの東西南北それぞれの一角に、売り子さん同士の縄張りが存在しており、客引きで越境することはない。子供たちのなかでのルールが存在していた。

 気温が最高潮に達する午後2時ごろは、食事休憩の時間。猛暑で客足が遠のいた頃合いをみて、子供たち同士で食事をとる。お米、麺を皆で食す。地べたに座って食べている子供たちの後ろ姿は仕事人としての風格を漂わせる。

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生後間もない赤ちゃんたちは、お母さんに抱かれて炎天下の中、屋外で一日中時間を過ごしていた。

 絵はがきを売る少年たちが近づいてくる。10枚綴られた絵はがきを約80円で売っていた。絵はがきのすばらしさを力説し、一日3部を売り切ることを目標としていた。

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 両親たちは言う。「かつてに比べると明らかに生活は向上している。アンコールワットによって収入が増えたことは間違いない。」カンボジア国民約1450万人の70%は農業に従事している。アジアの中でも生活環境は厳しい一帯であり、1ヵ月の収入は約3000円である。観光で外貨が落とされるようになるも、国内生活の格差は地域によって天と地の開きがある。子供たちが自由に学べる環境が改善されていく新生代がカンボジアに注目したい。

渡部陽一

渡部陽一

渡部陽一わたなべよういち

戦場カメラマン

1972年9月1日、静岡県富士市生まれ。静岡県立富士高等学校 明治学院大学法学部卒業。戦争の悲劇とそこで生活する民の生きた声を体験し、世界の人々に伝えるジャーナリスト。 世界情勢の流れのその瞬間に現場…

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