2007年08月05日

普通の人でも輝ける!~コモンビートを観て思ったこと

 「川村さん、僕、ミュージカルに出ます」
 ある日、友人で花屋をやっている三浦さんから突然こんなメールがきました。
 ええっ何だって!彼はどうみても、歌って踊れるような感じではないし(失礼!)、これまでの経歴をみてもそんな趣味はない。一体何事?
 もし、あなたの身近な友人から突然、「私、ミュージカルに出るから」と言われたら、そりゃびっくりするでしょう。こうして僕とコモンビートとの出会いは始まったのです。


●ミュージカルを通して、感受性やチームワークを学ぶ
65-1.jpg コモンビートとは、A common beat というのが正式名称。元はアメリカのNPO団体Up With People(世界から集まった若者が半年間生活をともにしながら、様々な文化、生活様式を体験し、国際的なリーダーシップを身につけるというプログラムを提供している)の作品。それが地球を一周する船、ピースボートの船上でも上演され、そのときのメンバーが元になり、日本で2003年から上演開始。今年で六期目を数えるミュージカルです(詳しくはwww.commonbeat.org)。
 特徴は、出演者がプロでなく、ごくフツーの社会人であるということ。その100人が、100日間かけて、ひとつのミュージカルを創るという一大プロジェクトに取り組むのですが、その中で感受性や協調性、チームワークやリーダーシップも学べるようになっており、正直、「こんな手があったのか!」と脱帽です。また舞台も、歌あり踊りあり、ストーリーありの展開で、作品としても楽しく見ごたえのあるものです。
 興味を持った僕は、ある日公開練習があるというので、それを見に行きました。とある公共施設の体育館の一室。そこにはTシャツを汗で濡らした、あふれんばかりの人たち。学生さん、OLさん、フリーター、おっさん、おばさん、トルコ人留学生...ありとあらゆる人がそこにはいました。そして、皆、10人くらいのグループに分かれて、振り付けなどを練習していました。さて、これがどうなるのか...。


●フツーの人、輝く。
 開演初日。文京区のシビックホールに向かいました。客席は、出演している友達を見にきた友人たち、また会社の同僚が出演しているのか、花束を抱えた背広姿のサラリーマンなど、とってもあたたかい雰囲気です。
 いよいよ幕が開く。赤、緑、黄色、青の4つの大陸に分かれたキャストたちが、ストーリーにのって、ダンスや歌を繰り広げる。バレエ、ベリーダンス、チャンバラシーンなど変化がありとても楽しい。つい100日前までフツーの人だった彼らの表情は、すごくイキイキして、自信に満ち溢れ、うらやましいほど輝いていました。
 最後に、全員が舞台に集まり大合唱。いやあ、100人がひとつになるっていう姿は、すごい迫力がありますね。なぜかわからないけど、じーんと目がうるんでしまいました。
 でも、ミュージカルに出るって、フツーの人が枠を出る行動としてはすごいわかりやすいですよね。まずないことですから。そして、人って、枠を出て動いている人をみると、感動するんですね。きっとこれをみた人、すごく勇気をもらったと思います。「あ、俺も頑張ろう」って。

 終了後、ロビーにを出ると、出演者とその友人たちが感動をわかちあっていました。
 あちこちで歓声が沸きあがります。僕もまだ顔にメイクがついてる三浦さんを見つけて駆け寄りました。
 「いやあ、よかったよ。どうだったやってみて?学びがあった?」
 すると、彼の返事に、僕は自分の考えの小ささに気づかされたのです。
 「いや、生きててよかったよ」
 ――そ、そんなによかったんだあ!


●完成されたものにこそ価値がある?
 ミュージカルを見終えて、僕は気づきました。「ああ、またひとつ思い違いをしていたな」って。
 いままで、正直なところ、「物事は、完成されたものに価値がある」と思っていました。その道で超一流とされるプロが演じるコンサート、舞台、そういうものにこそ価値があり、それ以外のものに価値を見出していなかったのです。
 でも、今回のミュージカル「コモンビート」をみて、フツーの人が輝くことって、同じくらい価値があり、パワーがあることに気づかされました。
 きっとそれぞれ、自分なりの事情があることでしょう。会社で任されているプロジェクト、まだ小さい子どもの子守、おばあちゃんの介護、奥さんとの仲、またまた自分の病気と闘っている人も...。でも、それらを抱えながらもミュージカルに飛び込んでいく。そして100人の仲間と100日間、ひとつの舞台を創る。それを乗り越えた人の持つオーラが伝わってきて、見てる人が勇気をもらえるんだなあと思いました。

 僕にとって「フツーの人が輝く」っていうの、なんか人生のテーマの気がします。まず僕自身、フツーの人ですし。前著のタイトルも「あなたが輝く生き方がきっとある!」でした。そのフツーの僕が講演をして、聞いてくれたフツーの人が、「よしっ僕にも何かできるかも」って思ってくれたらすごく嬉しいのです。僕の原動力です。
 コモンビートは、ミュージカルでそれを応援しています。僕は、講演や文字で、フツーの人が輝く応援をできたらいいなと思っています。

 あなたもミュージカル、いかがですか?(えっ僕ですか?...恥ずかしがりやなので、う~んwish listに入れときます)