2007年01月05日

特別企画「川村透 新刊発売記念インタビュー―仕事も人生もハッピーの秘訣は『もののみかた』にある!」

Kawamura_book01.jpg『なぜ、逃げた犬は追ってはいけないのか
―「もののみかた」で人生が劇的に変わる本』

(こう書房)

<著者のメッセージ>
もし公園で自分の飼い犬が逃げてしまったら、あなたはどうしますか?
答は「犬に背を向けて反対方向に歩く」です。
そうすれば犬は戻ってくる。
私たちの人生でも、これと似た思い違いがたくさんあるはず。
この本は、そうした思い違い=もののみかたをガラリと変える本です。


MC:本日のこのコラムのコーナーでは、新刊『なぜ、逃げた犬は追ってはいけないのか』の出版を記念して、著者の川村透さんへインタビューをさせていただきます。
川村先生、よろしくお願いします。

川村:よろしくお願いします。

MC:さて、まずはこのタイトルについて伺っていきたいと思います。このタイトルは、川村さんがお考えになったのですか?

川村:元になったアイディアは僕が出しました。いくつか候補がありまして、例えば、「馬の糞を踏むと足が速くなる」とか「ハトの糞が落ちてきたらいいことがある」とか、意外性のあるものをいくつか考えました。だって馬やハトの糞がタイトルになっている本なんてないでしょ(笑)?ただ、これらは「ちょっとそれは...」という出版社の方で却下されちゃいました。

MC:「馬の糞」を踏んだけれども、足が速くなるからいいじゃないか、という感じですか?

川村:そうですね(笑)。「馬の糞~」は江戸時代のことわざです。昔の人たちも悪いことをいいことに言い換えようと言う意識があったんですね。
もうひとつの方は、ハトの糞が落っこちてくるなんてそうあることではない。だからそれは逆にラッキーだと思いませんか、ということです。

MC:悪いことだと自分で思わないようにするということでしょうか。

川村:思い違いを変える、ものの見方を変えるということです。本書のタイトルもそうした意味を含んでいるんです。

MC:確かに。犬が逃げたら普通は追いかけますよね。でも「追ってはいけない」というのは、不思議な感じがします。

川村:犬は飼い主が背中を向けると、自分がおいていかれたと思って逆に追いかけてくるんですよ。犬を飼い始めたから気づいたことなのですが、自分がいかにものごとを片側からしかみていなかったかがわかりました。思い違いですね。

MC:川村さんはこの思い違いで、人生、だいぶ損をしたと本書の中で書かれていますね。

川村:そうなんですよ。僕の人生の中にはいくつか思い違いによって遠回りをしたり、チャンスを逃してしまったと感じることがあります。もしその時にこのことを知っていたら、今の自分はもっと違うことをしていたかもしれません。

MC:例えば?

川村:僕は、学生時代にイベントのプロデュースやデザインなどの仕事をしたいと思っていました。でも、周りの大人たちは賛成してくれなかった。「好きなことを仕事にすると辛いよ」。それが周りの大人たちの意見でした。それが結局僕の思い違いとなり、コンサルティング会社へ就職しました。

でも、今は自分の好きだと思える講演や翻訳の仕事をしているけれど、ちっとも辛いと思わない。一生懸命遊んでいるような感じです。もちろん大変なことはあるけれど、それを苦労と思うか、次へのステップだと思うかは自由ですから。もし、進路を迷っているときにひとりでもそう言ってくれる大人がいたら違っていたかもしれません。

「もののみかた」は自分の中にあるもので、起きた現実はたったひとつ。その現実をプラスに考えるかマイナスに考えるかで人生は大きく変わっていくのだな、と強く感じました。

MC:「もののみかた」を変えることでピンチをチャンスに変えることもできるということですね。

川村:その通り!もののみかたを変えれば自分のコンプレックスもチャンスになるんです。
僕は、もともと「どもり」だったんです。学生時代も社会人になってからも、ずいぶん苦労をしました。でもフリーになってから思ったんです。どもりは僕のアピールポイントだってことを。講演でどもりの話をしたとき、それまで居眠りをしていたおじさんが、ふと顔を上げてくれたんです。そこで確信しました。どもりということは変えようのない事実。だけど考え方次第では自分を魅力的に見せてくれる要素になる。

MC:まさに「もののみかた」を変えることは、自分の力で状況を変えるということでもあるような気がしますね。現実をどう見るかは、いつだって自分次第ということですものね。

川村:そうですね。毎日の些細なことだって、もののみかたを変えることでもっと毎日をハッピーに過ごすことが出来ると思いますよ。

例えば、毎日同じ仕事の繰り返しでおもしろくないなと感じたとしましょう。でもその仕事は本当に同じなのだろうか、同じだと思い込んでいるだけかもしれませんよね。その思い込みを取り払ってみたら、また違った仕事の側面が見えてくると思います。

MC:なるほど。私もファミリーレストランでアルバイトをしていたので、今の例は良くわかります。いらっしゃるお客様は毎日違うのに、同じ作業を繰り返しているような気になるんですよね。そう思うと、自分はここで何をしているのかなという気持ちになるんですよ。

川村:創造力がないと仕事は面白くなくなってしまうと思うんです。
だから本当は人生うまくいかないほうがいいかもしれない(笑)。だってそうすればなんとかしようとして工夫するでしょう。追い込まれたときほど、創造力って発揮されると思うんですよね。

MC:でも「もののみかた」をすぐに変えるのはなかなか難しいと思うのですが...。

川村:そうですね、少し訓練が必要です。
本書にも書きましたが、例えば引越しをしますよね。そのとき新しく住み始めた街には、初め違和感 があると思うんです。今までと違う、前の方がよかったかもしれないという思いも出てくるでしょう。でも引っ越してしまったのだから、なんとか自分を納得させようとしてその街のいいところを探す。ああ、実はこんないいところもあるんだ、ということを繰り返しているうちに、自然に「もののみかた」が変わってくる。
自分がどう思うかをもっと大切にすればいいだけなんだと思います。

MC:「もののみかた」を変えると新しい発見があるというわけですね。
それは、実は自分の見えてなかった側面に気づくという意味でもありますね。

川村:そうですね。
「もののみかた」というのは、自分がどう思うかだということは先ほどお話しましたけれど、自分を評価する基準を自分で決める、ということだと思うんですよ。
自分の見方に自信を持つこと。新しい発見というのは、今までの自分の枠以外のところにあるものを見つけるわけだから、それまでの自分の枠を一旦外して、自分の基準を作り直すことをしないとみつけられない。枠を飛び出す勇気も必要ですよね。

MC:枠を飛び出す勇気と自分の見方に自信ですか。自信...なかなかないですけれどね(笑)。

川村:そんなに難しく考えないで(笑)。
みなさんそうですけれど、自分の生きてきた人生の組み合わせはたった一つしかありません。僕には、僕のたどってきた人生があって、それは僕だけのものです。個性ですよね。個性というと変わったものや飛びぬけたものというイメージが強いですが、そうではない。今までの経験だって個性だと言えます。だから自分に自信を持てばいいんです。
それこそ、そういう「もののみかた」をすればいいと思いますよ!

MC:「もののみかた」を利用してしまおう!ということですね。

川村:そうですよ!
そうすれば仕事だって、人生だってもっともっとハッピーに過ごせるはずです。
だって何が起きても自分のプラスになるように考えて行動するんですから!

MC:なんだか、やる気が湧いてきました。新年から頑張れそうな気がします。
今日はどうもありがとうございました。

(聞き手:「講演依頼.com」 馬場真由香)