2010年07月05日

岡田ジャパンはチームビルディングの勝利

 大方の下馬評をくつがえし、決勝トーナメントにコマを進めた岡田ジャパン。本大会前は4連敗とボロボロだったのに、なぜここまで勝つことができたのでしょうか。
これをチームビルディング的に見てみましょう。次の図をご覧下さい。

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 これは「タックマンモデル」といわれるもので、チームの発達過程を示した図です。どんな組織も、チームとして機能しはじめる、つまり成果が出始めるのには、形成期、混乱期、統一期、機能期の4つの段階があります。平たくいうと、腹の探りあい>ぶつかり合い>お互いの認め合い>チーム力を発揮、とこんな感じでしょうか。この段階を早めるのがチームビルディングです。今回のサッカー日本代表チームを例にとって説明してみます。

●形成期:
岡田監督が選んだ代表メンバーが招集され、合宿をスタートした時期です。まだ、お互いに気心が知れない部分もあり、手探りの状態。

●混乱期:
本大会前4連敗を期した時期。いろいろな選手や戦術を試したが、どれもうまくいきませんでした。選手も自信をなくしかけ、方向性も見失っていました。監督への信頼もゆらぎ、進退問題も出てきたくらいチームは揺れていました。

●統一期:
しかし、4連敗のあと、おそらく選手たちの間から「これではいけない。自分たちで何とかしなくては」という声が上がってきたのでしょう。だんだんとチームがひとつにまとまりはじめます。選手たちから『自分たちのサッカー』というキーワードが共通して聞こえはじめたのもこの頃。闘莉王のいう「へたくそなりのサッカー」ですね。

● 機能期:いよいよ本大会、カメルーンとの第一戦。まだチームとしては荒削りでしたが、本田のゴールに助けられ、ようやくチームが自信を取り戻しました。そしてオランダ戦。開始後にワントップシステムがうまくいかないとわかると、フィールド内で臨機応変に対応するなど、チームが機能しはじめていました。惜敗したものの、これまでの日本には見られない組織力が働き出しました。続くデンマーク戦も、個々が与えられた役割をしっかりと果たし、組織力が発揮されていました。見ていて感動すら覚えました。

 今回のポイントは、本大会前の4連敗によって、あえて早い時期に混乱期を迎えられたことに尽きるでしょう。これがあったため、チームビルディングのスピードが加速され、早く統一期を迎えられたことは大きいと思います。ワールドカップは、本当にチームビルディングのよい見本ですね。