2010年02月25日

思春期の子どもに親の気持ちを伝える  その3

子どもが親の気持ちをわかろうとしない。
親はこんなに心配しているのに。 だから言うのに...子どもは反発ばかり。
親ならば、おそらく誰もが持つ感覚でしょう。まして、思春期の子どもとなれば、その思いは更に大きくなります。小さな頃、子どもはいつも親のそばにいたのです。でも、当然のことなのでしょうが、成長と共に子供の世界は広がっていきます。

今回はVol.21でご紹介した親子のその後をおしらせいたします。
この母親は、現在、8回で終了する講座の4回目を受講したところです。Vol.21では、まだ気持ちを伝える自己表現を学んでいませんでしたが、それでも、塾の行き帰りに寒くて風をひくのではと「心配だ」と伝えたとたん、子どもの様子が変わりました。
その後母親は、家庭で【能動的な聞き方】を何度か実践します。
例えばこんな会話です。

娘 今度、部活で先輩のお別れ会があるんだけど、出たくないんだ。
母 出たくないんだね
娘 先輩にはお世話にもなったし、感謝もしているから、何かしたいんだけど...
母 部活のお別れ会には出るのはイヤだけど、先輩にはお礼をしたいんだね。
娘 そうそう。でも、先輩は、今、私が不登校してることを知らないし、
   お別れ会に出なかったらへんに思うよね。どうしよう。
母 先輩にどう思われるか心配なのね。
娘 うーん。そうだし、やっぱりお礼の気持ちはあるから...
母 そうか、どうにかして気持ちを伝えたいんだね。
娘 どうしよう、どうしよう...(しばらく沈黙した後)わかった!! 部活じゃなくて、
   普通のときに先輩の家に行って手紙とプレゼントを渡そうかな。
   そのほうがいいよね。
母 そういう方法もあるよね。

ご報告のあとで、嬉しそうにこんな感想を仰っていました。 
娘は、自分を否定されないとわかると、素直にこころの内を話してくれることに気付きました。今まで、私は子どものためと思って、いろいろなことを言い過ぎていたのですね。
たまに、「なんで何も言ってくれないの?」と不思議そうに問いかけてきますが、それでも私が無言で微笑んでいると、それなりに自分で答えを見つけているようです。

母親はその日の講座終了時に、もう一つご報告を下さいました。
先日の夜、遅い時間に娘が私にこう言ったんです。
「お母さん、私、今夜は遅くまで起きているから。今、勉強しているんだけど、まだ終わらないの。もうちょっとやりたいの。でも私が遅くまで起きていると、お母さん心配でしょ? 大丈夫?」って。
これまで私には反発ばかりだった娘が、私の気持ちに目を向けてくれた!って思うと、本当に嬉しかったです!

母親の自己表現と能動的な聞き方で、子どもの気持ちに目を向けている母を知り、その母の気持ちに目を向け始めた娘。

この親子の関係にゴードンメソッドの効果を見たような気がしています。
このお嬢さんの不登校がなぜ始まったのか、私は知りません。
原因が友人関係にあるのか、学校での出来事なのか、それとも親子関係なのか...。

過ぎたことを振り返るのも大切なことです。でも、今を大切にすることが未来に繋がる、と 確信できるような事例ではありませんか。
「今の気持ちは...」お互いの気持ちの確認ができるのがゴードンメソッドなのです。