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2018年06月25日

あやとりで一人の女の子が元気になった

私の講演会を開いてくださったあるPTAの、スタッフの山田(仮名)さんに聞いた話です。山田さんには小学校3年の加代(仮名)さんという娘さんがいます。加代さんは2年生のときには、同じクラスに仲のよい友達が数人いました。でも、新しい3年生のクラスでは、5月になっても友達ができず、休み時間にも遊びの輪の中に入れないことがよくありました。

ある日、山田さんと加代さんは書店に行きました。すると、加代さんがあやとりの本を見つけてほしがったので、山田さんは買ってあげました。本にはあやとりの紐もついていたので、帰宅してさっそく二人で「ああだ、こうだ」と言いいながらやり始めました。紐は1本だったので、山田さんは太めの毛糸を使いました。加代さんはそれまであやとりをやったことがなかったので、「パンパンほうき」や「ゴム」などの簡単な技からはじめました。ところが、一週間もするとたくさんの技を覚えて、かなり難しい技もできるようになりました。

そんなある日、加代さんは学校の昼休みに一人であやとりをしていました。すると、それを見たクラスメートのある女の子が「すごいね。私にも教えて」と言ってきました。加代さんは、毛糸を何本か持っていたので貸してあげて、やり方も教えてあげました。それを見たほかの子たちもやってきて、たちまちあやとりが人気の遊びになりました。でも、毛糸が足りなくなってしまいました。すると、先生が事務室に行って、毛糸よりもうまくあやとりができる紐をたくさんもってきてくれました。

次の日、加代さんは家からあやとりの本を持ってきて、クラスメートにも見せてあげました。その次の日、先生が市の図書館であやとりの本をたくさん借りてきてくれました。折しもこの年はいつもの年よりも梅雨入りが早かったので、子どもたちは外で遊べなくなりました。それもあって、休み時間にはあやとりが大ブームになり、その中心には加代さんがいました。

これがきっかけになって、加代さんは3年生のクラスでも楽しく過ごせるようになりました。

めでたし、めでたし!

親野智可等

親野智可等

親野智可等おやのちから

教育評論家

本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、 学力向上、家庭教育について具体的に提案。 Twitter、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メール…

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