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2026年02月12日

やってしまいがちな聞き方のNG習慣

「聞き方」の誤解

ここまでで、“聞き方”の基本について確認してきました。
ただ、いくら基本をしっかり押さえていても、思い込みや勘違いでむしろ逆効果となってしまうこともあるので、今回は「聞き方のNG」についてお伝えしてまいります。

せっかく聞こうとする意識と姿勢を持っているのにもかかわらず、相手に不快感を与えてしまい、会話が途切れたりぎこちなくなったり、場合によっては相手との関係性を壊してしまうようなことになってしまうこともあります。

多くの場合、その原因となっているのは、聞き手の「誤解」です。

「聞き方」において、ここまでで伝えてきたように、“姿勢”や“投げかけ”はとても大切な要素です。とはいえ、それをしていればいいというわけではなく、そもそも「誰のために・何のために」しているのかという意識の前提がないと、全てが無意味になってしまいます。

ちゃんと聞くのは、「自分が聞き方のプロになるため」ではなく、「話し手が話しやすい状態をつくるため」ですよね。“自分がうまく聞けているか”“自分は良い質問をできているか”といったことばかりに捉われてしまうと、結局意識がずっと自分に向いていることになり、相手を無視した自己陶酔になってしまいます。

自己満足と自己肯定感を高めるための聞き方ではなく、相手の心地よさを主軸にした聞き方ができることが、よい「聞き手」ということです。

よい聞き手になるために、意識して避けておきたい具体的なNG行動は主に下記の3つです。

  • 否定
  • 割り込み
  • 決めつけ

それぞれについて、もう少し詳しく押さえていきましょう。

NG1「否定」

純粋な「聞く」とは、“評価”することではなく、“受け取る”ことです。その内容が正しいのか間違っているのか、良いのか悪いのか、を決めることを前提とするのではなく、相手の言葉をまずはそのまま受け取ることがまず第一歩です。

ところが、いきなり“評価”から入ってしまうことが少なくありません。「それは違う」「それはおかしい」と相手を否定することを、「しっかり聞いているから言っているのだ」と勘違いしてしまっているケースです。

相手が“評価”を望んでいることが明らかならば別ですが、そうではなくただ相手が自分の考えや意見を述べているときに、頭からそれを否定することは、全く“受け取っていない”のと同じですよね。否定された方も決して気持ちの良いものではありませんから、険悪なムードになったり言い合いになったりすることもあり得ます。

「何か言わなければ」という焦りや“評価”の意識は一旦脇に置き、相手の言葉をまずはそのまま“受け取る”ということを大事にしましょう。“評価”は求められたときにすればいいのです。聞く=評価と結びつけている自分に気づいたら、そっとほどいておくようにしましょう。

NG2「割り込み」

相手がまだ話終わっていないのに、途中で口を挟んでしまっていませんか?最後まで聞いていないのに「分かった気」になって、先回りしてしまうこともよくありがちなNG行動です。

結論を奪ってしまうのは、最後に食べようと大事に取っておいた好物を横取りされるような寂しさと悔しさを生むものです。それに、実はそこまでの話は前振りで、結論として言いたかったのは、こちらの想像とは真逆のことであったりすることもあるのです。

「それはこういうことでしょ」「分かった!それで次はこうなるんでしょ」「それ知ってる、私の時はさ・・・」

つい口を挟みたくなる気持ちは分かりますが、今マイクを持っているのは誰なのかを、きちんと見て発言するのが聞き手の大切な役割です。マイクは渡されてから話し出すものであり、相手から奪い取って使うものではありません。

仮に結論が分かったような気がしても、あくまでも「気がしているだけ」です最後まで聞かずに分かるわけなどないと心に刻んで、相手の最後の一言までしっかり聞き切る意識を忘れないようにしましょう。

NG3「決めつけ」

相手の考えや気持ちは、相手の中にあるものです。それをこちらの感覚で勝手に言葉にしてしまうことは、“押し付け”や“決めつけ”となるNG行動です。

特に相手の感情は、最も尊重すべき要素です。例えば、相手が「悲しい」とは言っていないのに「悲しいよね」とまとめたり、「辛い」という言葉を使っているわけではないのに「辛いでしょう」と言ったりしてしまうのは、一見思いやりのように見えて、相手の中にモヤっとしたものを生み出す要因です。

別に怒っているわけではないのに「そんなに怒らなくても」なんて言われたら、なんとなく不快な気持ちになりませんか?怒っていたわけではなく、残念な気持ちや、哀しい気持ちを伝えたかったのだとしたら、「別に怒ってるんじゃないし」という方で怒りが湧くこともあるかもしれません。

相手のことを勝手に決めつけるのは、思いやりではありません。本当の思いやりとは、相手を理解することです。相手の言葉にしっかり耳を傾け、言葉を丁寧に受け取っていきましょう。

“良かれと思って”がコミュニケーションを阻害する大きな原因です。“こちらが良かれと思うこと”よりも、“相手が望んでいる”ことを大切に、不用意な見切り発車や先回りをしないようにしていきたいですね。

山本衣奈子

山本衣奈子

山本衣奈子やまもとえなこ

プレゼンテーション・プランナー

<ご本人からのメッセージ> 私は大学時代は演劇を専攻、在学中にイギリス・ロンドン大学のドラマ科に留学しました。演劇というと、ストイックな役作りや身体表現をイメージされることが多いのですが、演劇は総合…

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