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2009年10月15日

怒りの感情は”第二感情”

今回は、怒りを感じたときに、その怒りをうまく表現するための魔法の言葉「怒りの感情は”第二感情”」についてお話しします。

私たちは生活の中で腹が立ったり、イライラしたり、頭がカッカしたりして怒りの感情を表すことがあると思います。怒りの感情は、表現の仕方によっては相手にストレスを与えてしまったり、相手との人間関係が悪化するなど、ストレスに結びつくことが多いですが、このほかにも、怒りの感情をうまく表現できずに溜め込んでしまって「こころ」に影響を与えて病気になってしまうこともある厄介な感情です。

しかし、怒りという感情は動物の本能的な感情であり、イヌやネコやサルと同様に人間も自然に持っている感情です。そこで、いかに「怒りの感情をうまく表現していくか」が仕事や生活を充実させていくために重要です。そこで、今回は怒りを感じたときにその感情をうまくコントロールできる魔法の言葉をご紹介します。

みなさんも仕事や生活の中で「怒り」という感情を持ったことがあると思いますが、実は怒りの感情は単独では発生しないことをご存知ですか? 「怒りの感情は”第二感情”」といわれ、怒りという感情の前に必ず「第一感情」が発生しているのです。

たとえば、デパートで迷子になった自分の子供を見つけたお母さんが、その子供に向かって「何をやってたの、お前は!」と怒っているのをよく見かけますが、このお母さんは最初から怒っていたのでしょうか? 迷子になっていた自分の子供を見つけた瞬間、「子供が無事でよかった」という「安心」の感情がまず発生していたのではないでしょうか。そのあと、このお母さんはジワジワと「怒り」の感情がわいてきたのです。

この「安心」の感情が第一感情です。人間はいきなり怒ることはありません。「怒り」という第二感情の前に必ず第一感情が存在しているのです。もし、みなさんが「怒り」の感情を感じたら、第一感情は何なのかを一度考えてみてください。

部下に対して「怒り」を感じた時、その第一感情は部下に対する期待や信頼を裏切られたことへの「悔しさ」や「悲しみ」であり、子供に対して「怒り」を感じたら、第一感情は子供に対する「愛情」や「やさしさ」。怒りはその裏返しの感情なのです。そう考えれば「怒り」の感情を抑えることができ、ストレスのたまらない生活をおくることができます。

最近、「アンガー(怒り)コントロール」というトレーニング方法やプログラムが注目されています。これは「怒りを抑え込む」というようなネガティブな考え方ではなく、「怒りを理解する」ことによって「上手に怒りを表現する」ことができるようになることを学ぶ手法です。アンガーコントロールセミナーに参加すると「怒りを感じたら、まず10数えなさい」と言われるそうです。みなさんも「怒り」を感じたら、すぐに「怒り」を表すのではなく、少し考えてみてはいかがでしょうか。きっと時間をおくことによって「怒り」が治まり、今よりかなりストレスが軽減されると思いますよ。

次回は「ストレスのたまらない話し方」という話をしたいと思います。

キティこうぞう

キティこうぞう

キティこうぞうきてぃこうぞう

職場のメンタルケアコーチ

1964年、名古屋生まれ。名古屋大学経済学部経営学科にて、「産業組織心理学」、「マーケティング心理学」を専攻。1987年に卒業後、株式会社名鉄百貨店入社。子供服売場、法人外商を担当し、顧客心理学を実践…

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