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2017年04月25日

新入社員諸君。「オヤジ耐性」を身に付けよう。

新入社員諸君。「オヤジ耐性」を身に付けよう。

現代は60歳代でも現場で一緒に仕事をするようになっているので、若い世代は昔よりも、上の年代と上手に付き合う力が求められるようになっています。オヤジ世代と若手の価値観には相当のギャップがあり、その相互理解は容易ではありません。そんなプログラムは世の中にないと思いますが、若手が入った会社に定着し、成長していくための最初の関門は「オヤジ理解」ではないかとも思えます。ストレスと上手に付き合う力を「ストレス・コーピング」と言うので、「オヤジ・コーピング」を身につけることが大切です。

「オヤジ耐性」は、7つの要素(力)から成ります。

一つ目。止まらなくなっている話をジッと聞く力。どんなに冗長な内容でも表情や姿勢に感情を表さず、うなづきやあいづちを交え、流すでもなく、深刻に受け止めるでもなく聞く力です。

二つ目は、こちらのことを理解してくれなくても、気にしないようにする力。質問してくれなくても、こちらの話の腰を折られても、勝手な解釈をされても、そういうものだと不満を持たないようにする技です。

三つ目。新しい技術や変化を子供にも分るように表現する力。オヤジたちの前例や慣習の継続を望む姿勢を否定するのではなく、それも一つと認めた上で、極力分りやすい単語を使って、かつ偉そうに聞こえないように新しいことを教えてあげる力です。

四つ目は、役職者は大変だと心から思う力。自分の仕事を「細かいこと」「事務作業」などと蔑まれても笑顔を絶やさず、書類のチェックやサイン、部下への気遣い、上位者への気配り・目配りは大変なのだと尊敬の眼差しを向けてあげる態度です。

五つ目。苦手なことや短所、改善点などを指摘されたら快感を覚える力。長所や得意を見て欲しいなどと思うことなく、傷口をグリグリされたり、欠点を大げさに言われたりしても、なるほどと反省しながら感謝を込めて前向きな言葉を吐く力です。

六つ目は、良いところを発見して褒める力。才能やスキルにも影響力や推進力にも見るべきところがないオヤジだとしても、人には必ず優れたところがあるわけです。もしそのオヤジたちがその上位者にいじめられていたら、良い点に焦点を当ててフォローしてあげるくらいの行為がオヤジたちを救います。

最後の七つ目は、飲みに付き合ってあげる力。たまには飲みながら話をしたいなあ、今日は飲んでストレス発散したいなあ、でも部下を誘って断られたらイヤだなあ、という上司に、一声かけるだけという簡単な技です。

新入社員諸君。「理解して、理解される」は、フランクリン・コビーの『7つの習慣』にある有名なフレーズですが、これに倣って、まずは上のようなコーピング力を発揮しながらオヤジ世代をよく理解してあげましょう。その上で、こちらのことを理解してもらう。そうして築いた相互理解を基礎にすることが、成長・成果の土台となるのです。
(私もオヤジ世代なので、同世代には本コラムの毒舌をお許し頂きたいと思います。)

川口雅裕

川口雅裕

川口雅裕かわぐちまさひろ

NPO法人「老いの工学研究所」理事長(高齢期の暮らしの研究者)

皆様が貴重な時間を使って来られたことに感謝し、関西人らしい“芸人魂”を持ってお話しをしています。その結果、少しでも「楽しさ」や「気づき」をお持ち帰りいただけていることは、講師冥利につきると思います。ま…

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