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2017年06月20日

こうすれば企画は必ず通る~6つのポイント~

「自分としてはめちゃめちゃいい企画を出していると思う。
だけど、会社の人たちはなかなかわかってくれない。いつもボツになってしまう」

もし、そんな心当たりがあるのなら、伝え方を見直してみるといいかもしれません。

スティーブ・ジョブズの抜群のアイデアは、
その素晴らしいプレゼン力もあって、2倍にも3倍にも魅力的に思えましたよね。

社内で企画を通す時も同じです。
企画の採用は、企画自体のよしあしはもちろん、伝え方によっても大きく左右されます。
難しいことではありません。基本を押さえれば大丈夫です。

伝える時の基本とは、「相手に対して、『できるだけ丁寧』に『納得してもらえるまで』話す」ことです。
そうすれば、企画が通ったあとも、話が思い通りに、しかも、スムーズに進みやすくなります。

たとえば、自分で企画した抹茶味のアイスを通したいとします。

その場合、「なぜ、抹茶を選んだのか」
「抹茶味のアイスを作ることで買う人や会社にどんなメリットがあるのか」
について会議に出席した人全員がわかるまで説明していきます。

「抹茶なんて、今どき、時代遅れじゃないか」と反発するような意見も出てくるでしょう。
その場合は相手の理由を聞いて、ひとつひとつに対して丁寧に応じる。

もちろん、乱暴な言葉遣いは避け、省略しないで説明するようにします。
すると、相手も納得してくれるでしょう。

言葉はひとり歩きをします。

たとえば、「ナポリタン味が売れなくてよかったね。
テレビに取り上げられて、3億円くらいの宣伝効果につながったから」と言った場合、
きちんと後半部分について説明しておかないと、
「なんだ、鈴木はナポリタン味が売れなくて喜んでいる」と勘違いされる可能性もあります。

本来の意味としては、「どんなアイスも売れてほしい。
たまたまナポリタン味は売れなかったけれど、売れないなりにマスコミに取り上げられたから、
不幸中の幸いだったね」という意味が、伝わらない。

きちんと伝えないと、本来の意味とは違う話にすり替えられる可能性があるのです。
伝え方は、感情をこめて伝えたり、抑揚をつけたり、人それぞれで構いません。

ポイントは、「軸の部分がずれないようにすること」
「その場の人たち全員がきちんと〝腹落ち”するまで丁寧に説明をすること」です。
説明を面倒くさがってはいけません。

自分が売りたい商品の企画を通したい時はなおさらです。

商品によって違うかもしれませんが、
私の場合は、だいたい次の6つのポイントを細かく説明していきます。

1.なぜ、その商品を作ったのか。その理由と背景(市場の問題点)。
2.その商品の特徴(どんな問題点を解決するのか)。
3.どんなお客様をイメージしているのか。
4.原料はどんな点にこだわっているのか。
5.デザインのポイントはどこか。
6.ワンポイント・セリング・メッセージ(=OPSM、セールスポイント)はどこか。

『ガリガリ君』でいえば、

1.子どもたちが忙しくなってきた。遊びながら食べられるアイスが求められている。
2.ワンハンドのアイスだから、食べながら本を読んだり、遊んだりできる。
3.元気に遊びまわる子どもたちに食べてもらう。
4.ほかのアイスメーカーでは使っていないソーダの香料を使う。
5.空や海をイメージした〝ガリガリブルー”。
6.キャラクターの名前は『ガリガリ君』。
 しかも、ほかのワンハンドアイスより5割増しの大きさ。

ということになります。

なぜ、細かい点を説明しなければならないか。
商品開発では、自分の考えに共感して
「この人のやっていることをいろいろな人に伝えてあげよう。この商品を多くの人に広めよう」
と思ってくれる人をいかにたくさん作れるか、どうかがとても大事だからです。

きちんと共感してもらえれば、味方になってくれて、
その人の周囲の人にも企画の意図を丁寧に説明してくれる。
つまり、次の人にきちんとバトンを渡してもらえます。

次々とバトンを渡してもらい、お客様までそのバトンが渡れば、お客様が買ってくださいます。

もちろん、商品は出してみないとわからない場合も多いのですが、
少なくとも、きちんと説明しないよりは、説明したほうが、
ヒット商品につながる確率はぐっと高くなると思います。

恥ずかしながら、丁寧な説明の重要性に気づいたのは、
商品企画を手掛けるようになって、だいぶたってからです。

それまでは、「商品を開発したので売ってください」という感じで、
十分な説明はしていませんでした。

聞いたほうから、質問が来ようものなら、
「いいから、売ってくれ!」といわんばかりでした。

自分もけんか腰になるから、相手もけんか腰になる。
感情ばかりが前に立っては、商品への情熱が伝わらず、
いくらいい商品を企画したところで売れません。

今はもちろん、そんなことはありません。
逆に説明するのが楽しくなってきましたので、
いろいろなことを丁寧に伝えるように心がけています。

丁寧に説明して、相手の腹に落とすと、
そこから先はスムーズに進んで、伝わるスピードは速くなります。
最初に手を抜かずにきちんと説明することは、仕事のスピードアップにもつながります。

鈴木政次

鈴木政次

鈴木政次すずきまさつぐ

“ガリガリ君”の開発者そして育ての親

1946年 茨城県出身。1970年 東京農業大学農学部農芸化学科 卒業後、赤城乳業株式会社に入社。1年目から商品開発部に配属される。愛すべき失敗作を生み出しながらも、「ガリガリ君」、「ガツンとみかん」…

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