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2017年07月20日

自分自身のキャリアは自分のもの

先日、様々な企業がご参加される公開型セミナーにて登壇させていただきました。対象者は、女性のみで年齢層は新入社員から50代の方まで、職種は一般職、総合職、営業などさまざまでした。

冒頭はグループワーク形式で、キャリアを積む上で心配なことや悩みをざっくばらんに話し合ってもらったのですが、年齢、会社問わず6グループのどこからも、「男性と同じように働かないと、営業は成果を出せても認めてもらえないのを感じている。」「総合職なのに、男性と同じ仕事は任されない。むしろ一般職と同じ仕事内容で境目がない。」などなど・・・。男性社会の中での固定観念に苦しんでいるといった声があがりました。最近は、女性向け研修、セミナーで産休育休が取りづらいという声より、チャンスがない、働き方が合わないなど、頑張りたいのに頑張りづらい環境に悩む声が増えているのを実感します。

特に今回のご参加いただいた企業は、主に製造業や金融、歴史のある企業が多かったためか男性の方が多く、また特に管理職は全員男性というような傾向になりました。

このような研修を実施していると、女性の皆さんが頑張りたいという思いを持っていらっしゃるのをますます感じるようになりました。

実は少し前までは、「そこそこでいいのに頑張れと言われる」など、あまり自身のキャリアに積極的ではない女性が多かったと感じています。公開セミナーも会社から行けって言われたからしぶしぶ・・・こんな方も多数いらっしゃいました。それがここ最近では、確かに会社から行ってこいと言われたけれど楽しみにしてきたとか、自ら上司に直談判して、行きたいと願い出たとおっしゃる方が増えているのを感じます。

彼女たちの本音をお伺いすると・・・

みなさん非常に危機感を持っていらっしゃるのです。自分のいる会社がずっと存続するかどうかわからないと。そう感じるのはおそらく、今の世の中を見ていると、通勤途中の電車広告、ネット広告で好まなくても転職支援サービスに関する情報を目にする機会が日常的にあふれているからだと思います。

中だけでなく、外に出る選択肢。これがますます当たり前になってきているのです。

さて、そんな中、あるグループがこんなことをおっしゃっていました。

「今の会社や上司のもとでは、どう考えても世の中に通用するスキルや経験が積めるとは思えない。」

彼女たちは、まず定年まで働くことを意識しています。なんなら80くらいまで、何らかの形で働くであろうことを想定しています。それまでの間、もしも自社がなくなったら・・・リストラがあったら・・・定年退職後に力がついていなかったら・・・。先輩男性たちを見てきた中、非常に危機感を覚えているのです。会社の言われるがままに働いていた50代半ばの男性上司がリストラにあって、今大変そう。転職活動しても全然決まらないみたい。次は私も同じ目に・・・こんな風に感じているのです。

にもかかわらず、上司に私たちも会議に出たいと言っても出してもらえなかったり、情報をもっとおろしてくださいとお願いしても、女性だから必要ないだろうという判断から議事録が回ってこなかったり、もっとこの仕事をやりたいと言っても、生返事だったり・・・。

とても焦っていらっしゃる様子がうかがえます。

さて、そんな彼女たちに対して以下のポイントを講義しました。

・やらせてくださいと待っていても時間が過ぎるだけ。できるところから着手して!そしてやって結果が出たらちゃんとアピールして!
・ひとりで頑張ろうとしないで周囲の女性や理解のある上位層の男性を巻き込んで!
・男性上司が理解納得し一目置いてくれるような提案内容、プレゼンをして!そのためには、論理的思考を学んで!

自分自身のキャリアは自分のものです。会社や上司の責任にはできませんから、自ら切り拓く力を身に付けてほしい・・・。そんな気持ちを込めてご指導させていただきました。

そして、会社はもっともっと彼女たちを信じて頼ってもよいのではないでしょうか。

藤井佐和子

藤井佐和子

藤井佐和子ふじいさわこ

キャリアアドバイザー

個人と企業からの依頼によるキャリアカウンセリングは、延べ17,000人以上の実績。学生からシニア層まで年齢や性別を問わず、自分らしいキャリアデザインをするための選択とアクションに向けたカウンセリングを…

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