2017年02月20日

名刺交換だけでも大きく違う『男女の行動差』

度々、公開セミナーや講演に登壇させていただく中、男女の大きな差を目にすることがあります。私が登壇するものとして、組織内での研修と、異業種や様々な企業の方が個別にご参加される公開講座があります。

テーマは、管理職(主に男性)向けと女性社員および女性リーダー向けです。まず、会話の量に差があります。先日、ある企業で女性社員だけを集めた3時間セミナーを実施したのですが、オブザーブに入られていた男性が、「うちの女性社員は、あんなにたくさん喋るんだ。発言もするし、正直驚いた。」と率直な感想をおっしゃっていました。

多くの大手や歴史ある企業は男性社会。その中で働く女性は、いつも男性の中にいますので、男性に合わせた会話、男性の言葉の量に合わせた発信、または「そもそも女性に発言の場がない」なんてことはよくあります。しかし女性だけ集まると、意見も言いますし、情報も共有します。このコミュニケーション力をうまく社内で活かしてもらえたら、と思う場面が多々あります。

また、更に異なる行動は名刺交換です。特に公開講座では、初対面同士が同じグループに島となって座ります。最初は男女ともに様子見からはじまりますが、以下のような行動の違いがみられます。これは毎回なので、お互いの知らない特徴なのだと感じました。

口火を切る

これは女性のみ、もしくは島の中に女性がいるときに起こります。女性から話を振るケースがほとんどで、男性だけの時は知らない人同士、挨拶程度はしますが、しない人も多く、座るや否や、みなさん携帯やパソコン、手帳に目を向けてしまい、周囲と目は合わせません。

一方女性は、挨拶と同時に季節の会話など、あたりさわりのない会話をする人が出る島も。すると、お互い静かにしていた別の島でも、だんだん会話がはじまります。ちなみにまだその時の女性同士の会話は、仕事やプライベートには踏み込みません。どこから来たか、とか、今日の天気、とか、ちょっと緊張してます、などです。

名刺交換

講座がはじまると、まずは最初に島の中で自己紹介をお願いするのですが、男性は一通り自己紹介が終わると、名刺を配り始めます。男女混合の島の中に少数男性がいるときは、男性が名刺を配り始めるので、それにならって女性たちも名刺交換に参加します。

しかし、女性だけの講座では誰も名刺交換をしません。その概念は、最初からない、といった感じです。たまに女性だけの講座でも、男性営業の多い組織にいる女性は、名刺交換をはじめにされている様子がうかがえますが、ほとんどの方は自らしようとはしません。女性同士の名刺交換は、早いタイミングですとお昼休憩の終わったあたり。通常は講座終了時、帰る前に交換し合います。

講座終了後の退席

男性だけの講座は、講師と会話や名刺交換をする人以外は、速やかにお互い別々に退出していきます。お互い名刺交換した島の人同士でも、ここからは他人です。一方、女性だけの講座は、終了時に名刺交換がはじまりますから、そこからが長いです。中にはラインの交換をしたり、飲み会の約束をしたり。退出を促しても、なかなか帰ろうとしません。

本当に面白いくらい、男女の行動差があります。男女は同じとおっしゃる方もいますが、両方の集団を見ている私には明らかに違いが見えます。

さて、名刺交換の謎を男女にお聞きすると、こんな声が聞けました。

名刺交換したい男性

まずは講座が始まる時、自分の立ち位置を確認したい。名刺や見た目の情報から、お互いの年齢、企業、役職を合算し、その中でどの辺にいるのか確認してからワークや発表をしないと不安。もし、自分よりも上の方々だったら、自分が発表にまわったり、丁寧な対応をしなくてはならない。失礼があってはいけないから。逆に、自分が上の場合もあるから、その時のふるまいを準備するために必要な情報。だから、名刺交換は大事。

名刺交換しない女性

どこの会社、役職は関係ない。しいて言えば年齢。自分よりも年齢が上か下かは配慮したいが、それも講座がスタートしてしまえばあまり上下関係はない。どこの会社の役職、よりも、個人として参加している。それはたとえ、会社から行ってこいと言われたものでも。会社を背負っている感覚はない気がする。また、名刺交換を最初からしない理由のもうひとつとして、むやみに個人情報を人に渡したくない。一日通して、この人とつながりたい、この人だったら渡してもOK、という人であれば交換する。

いかがでしょうか。たった名刺交換という行動だけですが、こんなにお互いの考えていることが異なるのです。

組織の中でもお互いの「普通」「常識」が違うのもわかります。行動には、それぞれの理由があります。ぜひ、なぜなのかを対話してみてください。それがわかると、更によい関係が築けるのではないでしょうか。