2013年01月18日

自身の強みを見直す ~新年のスタートにあたり

2013年は、年頭から女性活躍推進が叫ばれています。安倍政権では「女性の力」というキーワードが何度も登場しますが、果たして女性の力とは何か。そしてその力を何のために、どのように使おうと考えているのでしょうか。

政治だけでなく企業においても、女性活躍推進を経営戦略と言っている割には女性への理解がなかなか進みませんし、また、当の女性自身も自分の強みや特徴を正しく自己評価しておらず、全体的にぼんやりしているように感じます。

今年も例年通り、年明けはキャリア相談の申し込みを多く頂きました。相談に来られる方々に共通する目的は"チェンジ/新しく何かをスタートしたい/変えたい/リセット"などで、「そのためにはどうしたらよいか」といった内容が中心です。簡単に置き換えると、「○○にチャレンジしたいのですが、どのようにしたらいいでしょう」ではなく、「変わりたいのですが、どうしたら変われますか?」といったニュアンスの相談内容なのです。

確かに、年が変わったタイミングで、"今までの自分から新しい自分に生まれ変わりたい"という気持ちはよく分かりますが、新しく何をスタートしたいのか、どんな風に変わりたいのかが不明瞭な方が大勢いらっしゃいます。チャレンジしたい内容、「なりたい姿」が明確ではないままでは、何かを変えるのは難しいものです。


女性が家庭の外で働き続けるというライフスタイルは日本社会ではまだまだ新しい形です。1950年代の高度成長期は男性が外で頑張って働き女性は家庭を守る、女性は結婚、出産を機に専業主婦になるのが一般的でした。働く女性をとりまく時代背景を考えると、現代の日本社会に女性が働き続けるイメージが無いのは当然のことではないでしょうか。

女性たちは、男性のように「働き続ける」イメージが薄いまま現代社会を生きているため、どのように働き続ければよいか分からないのです。年明けキャリア相談の例でもご紹介しましたが、一生働きたいとは思っているけど、"どのように働き続けるか"のイメージを持っていない女性が大勢いらっしゃいます。

一方で、"働く女性"という存在に慣れておらず、戸惑っているのは男性管理職や企業サイドも同じ。企業研修やコンサルティングでは必ずと言っていいほど、「うちの社内には、女性で活躍しているモデルケースが少ない」「女性が活躍するイメージが湧きづらい」といったお声を聞きます。

今の時代、日本でも女性が働き続けるのはますます当たり前ですし、日本社会も企業もそれを望んでいます。このタイミングで大事なことは、一度立ち止まり、それぞれが「どのように」をきちんと考えることではないでしょうか。社会や企業は「女性をどのように活用するつもりなのか」。そして女性自身は「どのように活躍し続けるつもりなのか」。

働き続けるためには、女性は自分の「強み」を理解することが重要なポイントとなってきます。せっかくの強みも、自分で気付いていなければ宝の持ち腐れです。きちんと自身の力を把握し、活かしていかなければなりません。

以前のコラムでも書かせていただきましたが、女性は「インポスター症候群」という特徴を持っています。これは、自身の能力に常に自信がない状態で、どんなに周りがその力を認めていても、「出来たのはたまたまの運」「自分の力ではない」「いつか実力ではないことがばれるのでは」と、自信がなく、不安を感じる女性が大勢いらっしゃいます。一説では太古の昔、男性が狩猟に出かけている間、木の実を採取したり、出る杭にならないよう横のつながりに気を配りながら家を守ることが女性の役割だったことが、「いえいえ、私なんて・・・」という過小評価のスタンスにつながっているそうです。

そこで、私の女性向け研修では、「自分の強さ」を理解することを大事にしています。過去から現在までの経験を振り返り、様々な経験から身につけた強みを、改めて見つめ直して頂きます。その際、自分ひとりでは気付かない強みもありますから、上司や受講者同士など、多方面からのフィードバックを実施します。そしてその強みを武器に長く活躍し続けるために、「強みをどのように活かしたらよいか」を検討していきます。

私は女性の皆さんに「リセットしては勿体ないことがたくさんある」と知って頂きたいと願っています。今まで培ってきたものは財産です。きちんと自分で認め、自信を持ち、力をしっかりと活用すること。この新しい1年、私自身も「今までの経験を活かして、多くの女性に活躍してもらえたら」という思いを込めて、キャリアカウンセラーとして活動してまいります。