2018年08月24日

つなげて考える!女性活躍推進・働き方改革・マネジメント研修

 皆さんの組織は、働き方改革によって、どのような影響が出ていますか?テレワーク、残業時間の縛り、勤務間インターバル制度、同一労働同一賃金などなど。企業の人事は、やることがいっぱいです。

 つい先日まで、「女性活躍推進法をメインに進めていたのに、今や働き方改革を進める方が急務になってしまった。」と人事担当者の嘆きをお聞きすることもあります。また、会社によっては、「ダイバーシティ推進担当」と「働き方改革担当」が別で動いているケースも少なくなく、お互いのコラボレーションがうまく図れなくて悩んでいることもあります。ダイバーシティ(女性活躍)推進、働き方改革、そして、人材教育チーム主導の人材育成。バラバラに進めるものではなく、本当は三位一体なのですが、「あ、それはもう人材育成の管理職研修でやっていまして、内容が被ってしまうんですよ。本当は一緒に進めた方がいいのですが、何しろ事情が色々ありまして・・・」といった具合に、効率がよろしくないことも出てきています。

 その中でも、先に触れましたように、働き方改革が急務になっている理由は、有給休暇の取得義務化、残業時間の上限設定、違反すると罰則適応、同一労働同一賃金に向けた派遣法、労働契約法などの法律改正と軒並み「義務化」されるからです。一方で、それと比較すると、ダイバーシティ推進は、数字目標はあるものの、自組織で数値目標の設定を任されるなど努力義務なのです。言い方が妥当ではないかもしれませんが、「緩い」のです。

 私は、ダイバーシティ(女性活躍)推進、働き方改革、マネジメント研修それぞれに様々な企業で携わらせていただく中、別々の担当者からの依頼ではなく、3つの柱をうまくリンクさせて、同時に走らせられないものかと感じています。推進する間は、担当者もしかり、現場の人たちも大変かもしれませんが、お互いがリンクしあうことで効率だっていいですし、しっくりくる形が出来上がるのではないかと感じています。

 先日も管理職研修でこんな声がありました。「最近、しょっちゅう研修だよ。しかも蓋を開けてみると、同じような内容が重なるんですよ。つい先日はメンタルヘルス。今回はダイバーシティ。両方で共通して言われているのが、多様な部下育成について。何度か同じような内容を聞くことが多々あります。忘れていることだってあるから完全な無駄とは思っていないけれど、もう少し内容を統一させてほしい。ただでさえ、働き方改革で、部下を早く帰らせなくてはならない中、どんどん管理職の仕事、残業が増えているっていう・・・」

 大手企業の管理職は、上や人事に文句を言っても仕方がないと、どこか諦めがある感じがします。講師の私には愚痴を言ってくるのですが、きっと直接声を挙げている人は少ないでしょうし、また、少数の声では変わらないのだろうと思います。愚痴を言いつつ、時間ばかりとられ、仕事を多数抱える管理職たちにお会いする度、気の毒に感じています。

 まず、この3つのテーマで共通している課題は、「人」です。制度面を整えるだけでは、効率的にはなりません。もちろん、仕組みを作ることは必要ですが、それは、誰もが主体的に働く意欲を持っていて、はじめてようやくうまく機能するのではないでしょうか。

そのために私が必要だと思っているテーマは、とてもシンプルで、下記の3つです。

自己理解

他者理解

コミュニケーションスキル

 自己理解とは、社員誰もが自身の強みや持ち味を理解し、また、将来どうしていきたいのかビジョンを自分で描けていることです。これは、率先して管理職がまずは自己理解を深める必要があります。

 そして、他者理解とは、自分と関わる上司や部下などのチームメンバーや他部署の人のことをお互いが理解しあっているかどうかのことです。他人の強み、持ち味、ビジョン理解をしていることはもちろん、それに加え、特に管理職は、自身とは異なる世代、性、国籍、宗教、ライフイベントを抱える部下理解はマストです。

 最後にコミュニケーションスキルは、相手の話をしっかりと聞く、理解する、相手に自分の主張や気持ちを相手に届くように伝える。そういったスキルのことです。そんなことわかっているよという声も聞こえてきそうですが、実は、できていないケースが多いのではないかと私は思います。それは、ITの普及により、直接対話が減ったこと。日本人の悪い癖で、みんな同じだから言わなくてもわかるだろと思い込んで、つい、丁寧な対話を心がけなくなってしまうこと。そういうことは、トップダウンの風土などが理由で、なんとなくわかっているけど、やっていない、できていないといったことに繋がっているのではないでしょうか。

 もちろん、上記3点を進める上で、うちの組織が何を目指しているのか、大事にしている譲れない理念は何かということが共有されているのは大前提です。

 いかがでしょうか。これからますます、働く年数は長くなっていきます。誰もが組織の中で、「あくせく」せずに、長く安定的にパフォーマンスを発揮できるように、今、あれこれ手を付けず、今一度全体構造を見直してみてもよいのではないでしょうか。まずは、先に挙げた3部門の担当者が対話することから始めるのがいいかもしれません。