2018年06月20日

RPAから女性事務職員が生き残るための課題とは!?

 女性事務職の仕事の多くが自動化されることによる今後の課題について、以前(2017年12月コラム)にも触れましたが、今回は、その課題を研修でできるサポートについてお話しします。

 事務職・一般職向け研修では、今後の働き方や役割について考えてもらうようにしています。一般職の方は9割以上女性になるのですが、彼女たちは不安でいっぱいです。特に、若手20代の女性の中には、「不安しかありません」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。その理由は、RPA化です。2018年3月11日発行の日本経済新聞朝刊でも取り上げられていましたが、パソコンを使う単純作業を自動化するソフトウェア、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が今、ホワイトカラーにまで及ぼうとしています。つまり、工場の自動化が、事務にも普及してきているのということです。

 例えば、日本生命では住所変更や契約内容紹介など54業務で、リコーでは、販売子会社で17年度末までに販売、人事など65業務でRPAを導入、更に415業務に広げる計画とのことです。(日本経済新聞抜粋)

 ただ、現場では、どの程度までRPAの導入が進んでいるのか、目に見えない状態で、日々の業務は今まで通りに回っているので、不安ながらも実感がわかない様子です。

 先日、ある企業の研修において、RPA化をテーマにディスカッションをしてもらいました。内容は、自分たちが担っている仕事が、どの程度、AIやRPAに影響を受けるのか。また導入されることのメリットやデメリットについてでした。その中で、実際に、管理部門で会社全体のRPA化のテスト実施をしている女性が、現状の進捗状況をグループで話したところ、皆さん本当に驚いている様子がうかがえました。そこまで会社が進めているとは!!

 これから人が担う仕事内容は、どんどん変化していくことが予測されます。そんな中、自分ならではの強みをどう発揮して、価値を提供したらいいのかを研修では考えてもらっています。

 オックスフォード大学でAIなどの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授はじめ、多くの専門家たちが口を揃えて、これからの社会では、「創造性」が必要となると説いています。機械は「こんなものがあればなあ」などと夢は見ません。人の夢は機械で操作することで実現させていきます。つまり、彼ら専門家は、作業は機械に任せ、人はアイデアを生み出すことが仕事になると言っています。

 さて、「こんなものがあればなあ」は、言い換えると、課題を発見する力です。そこで、彼女たちに、会社の中で課題だ、このままではまずい、これはやったほうがいい、こんなのがあればいいのに、と思うことはないか?と聞いてみると、皆さん何かしら、アイデアを持っているのです。でも、自分たちがそれに取り組むのは役割ではないと思っています。これ以上は総合職や管理職の仕事で、自分たちは、降りてきたものをしっかりと形にし、回していくことが仕事であるとおっしゃります。また、もう一つの特徴は、アイデアは出てくるものの、経営的な目線は入っておらず、自分たちの周辺だけのテーマである点です。

 先にも触れましたが、会社の中では、順次、RPA化を進めています。一度導入された段階で、今の仕事ややり方は一掃されてしまいます。そうなる前に、自分たちのスキルを磨いたり、率先して主体的にできることに踏み込んだりしていってほしいと研修ではお伝えしています。

 そのためには、会社目線で課題を発見し、提案力を磨くことです。どうしても、デスクワークになると、外部との接点がなかったり、もらえる情報が少なかったりします。課題発見力はあっても、目の前の仕事の改善にとどまってしまいます。会社目線で新しい発見をしていくことが必要で、幅広い情報を取っていくことが大事です。

 ということで、研修では事前課題とグループワークで、PEST分析をしてもらったり、新聞記事を読み合わせたり、競合を調べたり、普段は関わらないお客様にインタビューをしてもらってきたりと外の世界の情報を取りに行ってもらいます。現仕事であれば、外の世界の情報がなくても、回せてしまうので、自ら興味を持って必要のない情報を取りに行くという行動をしていない事務職が多いのです。

 情報収集していくうちに、だんだん世の中のことに興味を持つようになり、自ら情報収集をしようと動き出します。これを繰り返すうちに、彼女たちの発言内容が変わってくるのです。単に知らなかっただけ、世界が狭かっただけで、情報、知識を得ただけで、もとから持っている課題発見力に磨きがかかります。