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2017年07月14日

個性を受け入れて生きるということ-発達障害が注目される時代に支援できること(1)

皆さんは“発達障害”という言葉をお聞きになったことがあるのではないでしょうか。
最近では“大人の発達障害=成人になってから発達障害と診断されること、
もしくは成人に達した発達障害患者のこと”についても様々なメディアで話題になっているように感じ、
私も職業柄多くの方からのご質問を頂きます。

発達障害とは、発達障害という一つの病気のように誤解している方も多いのですが、
脳の中枢神経系の機能発達にアンバランスさがある疾患の総称であり、主な疾患としては
(1)自閉スペクトラム症(ASD)(2)注意欠如多動症(ADHD)(3)限局性学習症(LD)などが挙げられます。
※診断名DSM-5による

2005年に「発達障害者支援法」という法律が施行され、
発達障害児は小・中学校や療育施設では特別支援教育が受けられ、
自立や社会参加のための早期発見・早期診断につながる支援環境が整えられてきました。
それに加えて昨年からは一部法改正され、それまで児童期が中心だった支援は
高齢期に至るまでの切れ目のない支援に拡大されることとなりました。

しかし発達障害は個々の特徴が異なる上に、原因等まだ解明されていないことも多く、
メディアで頻繁に取り上げられる割には正しい理解につながっていない現状があります。

特に“大人の発達障害”に関しては、最近まで発達障害は児童期の疾患とされていたため、
専門の医療機関や専門家もまだ少なく、より誤解されている点が少なくありません。
中でも「発達障害者支援法」が施行されて以降に児童期であった20代前半は
サポートを受けてきた世代ですが、30代以降は見過ごされてきた可能性が高く、
うつ病やパニック症などの二次障害につながっているとの指摘もされています。

なので、私も臨床心理士として、
1)最先端の情報・知識を常にキャッチアップすること。
2)専門家として正確に情報発信すること。
3)自己理解を深め、得意な面を活かし、自立につながる支援を目標にすること。
という3つのことを実現させていくことが重要だと考えています。

今後このコラムでも、発達障害のことについて何回かお伝えしていこうと思いますので、
宜しくお願いいたします。

渡邊洋子

渡邊洋子

渡邊洋子わたなべようこ

公認心理師

大学卒業後、株式会社博報堂に入社し、ラジオ局、新聞局で勤務。ラジオ局ではFM局の番組のスポンサー業務を、新聞局では読売新聞担当として新聞広告業務に携わる。その後出産のため退職し、専業主婦を経験。200…

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