2014年12月01日

教育再生実行会議のメンバーになって考える2014年

本年度ももう師走。毎年同じことを言っている気がしますが、時間の経過の早さに驚きを隠せません。年齢を重ねるとさらに早く感じるらしいことをよく耳にしますが、ここからさらに早まるなんて本当でしょうか。想像がつきません。

なんていうお話はこれぐらいにして、本年度の締めくくりの今回は、今年起こった出来事や社会問題に関して、今の私が感じていることをまとめておきたいと思いました。お付き合い下さい。

 

今年は、改めて日本が災害大国であることを深く認識することとなった1年でした。東日本大震災から3年半が過ぎても復興への道のりはまだまだ遠く険しい状況の中、最近では長野北部の地震、地震以外でも各地で大きな災害が頻発し、年明け早々から大雪、夏には大雨、秋には台風での度重なる土石流被害や河川の氾濫、御嶽山の噴火など。何百年、何千年の昔から国土の狭い日本で自然災害が繰り返し起こりその度に人々は乗り越えてきたのだろうと思いますが、しかし近年は、特に今年はそれが雪だるま式に多すぎる気がして、いよいよ日本のどこに住んでいても危ないというぐらいの認識を持つことが必要になってきているのかもしれません。

 

災害直後には行政が、学者が、対策を怠ったという方向性に報道は行きます。確かに被害を最小限に食い止めるために、またこの災害の原因が連絡・連携などの不備も関わった人災であったのかという検証も今後の対策において大変重要であると思います。しかし今はまだ人類は自然界でおこる現象への予知はできていません。それは厳然たる事実です。私達自身がその地域の地形の特性を知り、自分と自分の大切な人達を守るために、受身ではなく必要な情報は知ろうとしなければならないし、いざというときの行動シミュレーションを普段から頭に描いておかなければなりません。

 

オオカミ少年のお話のように、何度も「逃げろ!」と言われて逃げて、それが空振りに終わってしまったとしてもそれぐらいの備えがあった方がいいように私は思います。『逃げましょうと言ってくれなかった』『聞こえなかった』『逃げ方や逃げ場所をきちんと教えてもらってなかった』『うちがそういう危険がある立地だとは知らなかった』というより、日本はあらゆる災害の可能性があることを一人一人が想定して物事を考え備えておいた方がきっと多くの命を守れると思います。いつも恐怖を感じたり心配し過ぎてびくびくするのはしんどいですけど、知っておくことや考えておくことによって、それは取り除かれることだと思います。

 

また、もう一つ今年気になったことは、児童虐待、幼児虐待の事件の多さです。私も小さな子どもを目下育児中ですが、どうしてこんなに大切で愛おしい存在を殴る蹴るで痛めつけられるのでしょうか。どうして食べ物を与えないで平気なのでしょうか。いつからそんなに日本人から理性がなくなったのでしょうか。ここまでの件数が重なると、これは個人の問題ではなく社会問題です。家庭教育、学校教育のどの段階で何を伝えたら、抑制できるのでしょうか。『児童相談所の職員がもっと踏み込んだ行動を取っていれば救われた命かもしれない』と誰かのせいにしても、これもまた尊い命は返ってきません。

 

挙げさせて頂いた2つのトピックスについて、制度上の問題を取り除くことも急務ですが、やはり根本にあるのは教育であると私は思います。

 

大人も子どもも、地域の中で自分を市長や町長に見立てて、自分が住む町の良さや課題を自覚し、よりよくなっていく政策や対策を考えるような時間や場所を確保してみてはどうでしょうか。それこそ興味がある分野があるならば、住んでいる○○町を小さな政府の自分が大臣になったつもりで考えてみればいいかもしれません。

 

教育に関わることであれば、子どもを虐待や犯罪から守るために地域で何ができるかを考えてみたり、感情のコントロールがきかないキレる大人を作らないために、その原因や解決の手立てを考えてみたり、いじめをなくすにはどうしたらいいか当事者である学生自らが考えたり。スポーツが好きなら、この町からオリンピック選手を輩出するにはどんな取り組みや強化策や支援が必要かを考えてみたり、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで健康を維持できるための地域独自の体操を作ってみることを考えてみたり。地域の特性を生かした産業を発掘、または育て、生産するという仕組みを考えてみたり。防災はここ数年間に起こった甚大な災害からようやく人々が意識的に動き出してはいますが、それでもまだ足りません。冒頭に述べさせて頂いたように日本は地震以外にもあらゆることで災害大国です。もっと市民、地域参加型で防災意識を高め、自分の身を守れる学びを広げる・・・などなど。

 

そんなことは既にやっているよとおっしゃるところはあるかもしれませんが、その活動を導く役割のリーダー、例えば学校の先生や教育者のその熱さや指導力に差があれば、考えてみるという機会を与えられない地域の子ども達も実はいるはずです。まず大人がそういう生き抜く力や思考力を持たなければならないし、その役割を自覚して、これからの未来を見据え主体的に地域を知り、知った問題を自らの行動で解決するというそういった考える力を持った人材育成を心掛けていくべきだと思います。

 

そういう私も、政府の会議等に出席させて頂く場を思いもよらぬ形で与えて頂いて、初めて日本の社会が抱える問題を真剣に考えるようになりました。それまでは、自分のことで精いっぱいでした。でも結局、自分のことしか見えていないようでは解決策は見つけられず、広い視野で物事をみたり、近くで直視したりと、色々な角度から見て、その上で課題を認識して、そこから知りたいことを調べて、学んで、考えてみると違う答えが見えてきたりします。また社会に対して自分はどんな貢献ができるのかを考え、そして実際に実践してみる。役に立てたと思えることをした喜びは大きいと思います。

 

2014年の締めくくりで武田美保が考えること。2015年も自ら実践できるようしたいです。皆さんはどんな2014年でしたか?大人としてできることをしていきましょう。