2013年05月31日

環境が大きく変わる時の心構え

 今春、私の知人の一人に、一念発起してキャリアチェンジを図った人がいます。最近その知り合いに会うことがあり、「新しい環境はどう?」と質問をしたところ、なんだか歯切れの悪い返答が...。よくよく状況を聞いてみると、これまでのキャリアで積み上げてきた自信を失いかけている様子でした。

 篤い志を胸に、思い切って舵を切ってはみたものの、進んでみれば波風だらけ。「最初から簡単にうまくはいかない。これはよくある話」だと本人もわかってはいるものの、どう動いてもうまく回らず、焦りが出てきているという話のようです。次にとる行動にも「また何か失敗をしてしまうのでは?」と怯え、怒られないために型にはまろうとして、本来の良さまで消えてしまうという悪循環。

 怯えによる引き攣った顔の表情や自信の無さを隠そうとすると、口調も変にきつく聞こえたりして、そうするとまた周りから指摘が出てくる。しかもその指摘は、人によって全く逆の内容を言われたりするので、一体誰の言うことを聞いたらいいのやら。「今まで築いてきた自己表現の方法が今のキャリアでは全否定されているみたいで、自分がよく分からなくなってきた」と言っていました。

 その心情、私もよく分かります。シチュエーションに違いはありますが、同じ想いを抱いたことがあります。もしかしたらちょうどこの時期、フレッシュマンの方にも、キャリアを変えた方にも、同じような悩みが出てきているかもしれません。

 私が知人と同じ状況の時、どんな風に考え、どう過ごしていたのか思い返してみますと、結局解決の糸口は"時間"でした。"時間"とは、ただ流れるままの時間ではなく、継続の時間です。

 新しい環境になって数ヶ月ぐらいでは、まだ相手もこちらのパーソナリティーを知らず、「前にいた職場がなんぼのもんか知らんが、こっちに来たらこっちのしきたりに習え!」というような雰囲気で接してくるので、拒絶されていると感じたり、今までのキャリアが何の意味も持たないと思えたり、自信が揺らぐかもしれません。しかし、「一から勉強させて頂きます!」と前向き且つ素直な返事で応対し続けていると、次第にそれが一生懸命さや熱意として伝わっていき、いつの間にか相手側の反応や言葉に変化をもたらしてくれます。ものすごく当たり前のようなことを言っていますが、これをめげずに数年間の単位で継続する覚悟が必要です。キャリアチェンジが本気かどうか、試されている期間なのかもしれません。

 さらに踏み込んで言えば、返事は前向きで素直が一番ですが、実際は色々な人が色々な指摘をするため、全部なんて聞いていたら身が持ちません。誰かの言うことを聞いてとった行動が、ある人には良く思われないというのはしょっちゅう起こることです。

 だから、今一度自分のキャラクターと強みをよく思い出し、譲れない自分の核の部分は、指摘を受け、気持ちよく返事をしながらも、守る!指摘を受けてちゃんと腑に落ちる部分や、「変えてみたら新たな自分の能力につながるかも?」と思えることは意欲的に取り入れる!人から好かれたいというのは誰しもが願うことですが、「全員からウケることはこの世にない!」というぐらいの踏ん切りをつけられると、少しラクになれるかもしれません。

 こんな風に柔軟な姿勢で、「嫌われて結構!でも自分を好きだと言ってくれる人を大事にしよう!」のスタンスを継続すると、やがてそれが自分のキャラクターとして定着し、自然と相手側が受け入れてくれると思います。しかも、熱烈に応援してくれる人ができると、その人が基点となり、良い噂を広げていってくれるようになります。何年間もかかるかもしれませんが、私は「やはり継続こそが大事なのだ」という結論に至りました。

 知人も今は精神的にまいっているようですが、「このチャンスは諦めたくない」と言っているので、ならば継続あるのみ!最近話題の「マシュマロ理論」にも通じますが、目指すキャリア、あるいはそれ以上の成果を得るために今をどう過ごすとよいのか、想像力が豊かで将来の自分を描けている人はもう理解できているはずです。

 かくいう私も、目下継続中の案件があるので、粘り強く取り組んでいきたいと思っております。一緒にがんばりましょう!