2012年08月31日

皆が勝ちたいと強く願う世界最高峰のスポーツの祭典

 日本史上最高のメダル獲得数で大いに盛り上がったロンドンオリンピック。寝不足になりながらも応援した熱い戦いの日々が、今はもう懐かしくすら思えます。銀座でパレードも行われ、そこに50万人が詰めかけたという驚異の事実!いかに私達が選手の皆さんの姿に感動したかということの表れだと思います。

 そんな中、2020年のオリンピック開催地に東京が再び手を挙げていますが、これには賛否両論ありましょうが、私は是非来てもらいたいと思っています。こんなに日本が元気になり、勇気をもらえるイベントはないのではないでしょうか。オリンピックを目指す子供達にとってもそれは大きな夢になりますし、選手側としても、やはり自国開催となれば俄然モチベーションも競技力も上がります。

国内の支持率が、開催候補地のライバル国の中で断トツに低いことが前回の招致選挙の敗因の一つにあった訳ですが、今回も予想通り現在までは同じ状況です。良くも悪くも日本人らしい"曖昧さ"が、ここでは足を引っ張る結果に。「来て欲しい」、「来て欲しくない」。他の国では、この2択なのです。

 日本では「どちらでもない」という回答項目があり、なんとそれが30%を占めるのです。私はこのロンドンオリンピック熱が冷めやらぬ今の世論の上昇気流を利用して、「どちらでもない」をせめて「来て欲しい」「来て欲しくない」の2択のはっきりした意志表示に変えていければと思います。仕掛けをするなら、まさに、今、です。

 それはさておき、今回のオリンピックを振り返ると象徴的に目に映ったのが、チーム・団体戦でのメダルが多かったこと。しかも女子が多いということ。そして"史上初"や"歴史的"、"云十年ぶり"という快挙が多かったこと。一方で男子柔道やシンクロなど、お家芸と言われていた競技にかげりが見えたこと、などが挙げられます。

自身のブログにも書かせてもらったのですが、史上最多の獲得メダル38個という結果の裏には、国立スポーツ科学センターとナショナルトレーニングセンターの存在なくして有り得なかったと思います。メダルを多数獲っている国は、既に"ナショナルトレセン"は当たり前の施設環境でした。

日本はまだ建ってからの年月が浅いのですが、これまで練習場所の確保が難しかった競技にとって、求めれば常に開放されているという整った練習環境は、何よりのトレーニングの質の向上につながったと思います。そしてまた、栄養バランスのとれた食事が提供され、自分の身体を知る為の最新鋭の機材が揃い、専門の医師、トレーナーが常時いるということも、選手とコーチにとって物心両面の大きな支えになり、機能した結果なのだろうと思います。

 さらに、テレビの解説員やコメンテーターが同じようなことをおっしゃっていたので、受け売りの様に聞こえてしまうかもしれませんが、あくまでも私自身の感想として思ったのは、3.11の影響が少なからずあったのではないかということです。

チーム・団体戦で力を発揮された選手が多かったのは、日本の国の代表として戦うとき、無意識の深層心理の中に「この困難を必ず乗り越える!」という信念と、「みんなと一緒に!」という強い絆が確かにあったからだと感じます。そしてこれは、3.11以降日本人の心に刻み込まれたような気がするのです。プレーを通して体現されている姿を観て、私は自然と胸を打たれました。多くの皆さんも、きっと同じような感動でその場面を観ていらっしゃったのではないでしょうか。

 ルール改正が進むにつれ、日本らしさが逆に仇となる格好になってきている男子柔道、北京五輪以降、強化体制がなかなか決まらないまま進まざるを得なかったシンクロ、「師弟関係を解消したからでは...?」と言われている競泳の北島康介選手。

奮わなかった理由など挙げだしたら切りがなくありますが、オリンピックのもう一つの顔は、もしかしたらそれらの課題を嫌という程浮き彫りにする大会であるということかもしれません。私達のような周囲の者が言うより、はるかに当事者の方々が負けたその理由を痛烈に思い知っているのだと思います。そしてそれが次への大きな原動力になります。

そういえば、思い出してきました。私もしぶとく3大会のオリンピックに挑んだのは、試合運びに悔いが残ったという痛烈な思いからでした。皆が勝ちたいと強く願う世界最高峰のスポーツの祭典ですから、その中で悔いのない結果を出せる人は世界一の負けず嫌いと言えるかもしれません!

オリンピックは世界一の負けず嫌いを決める大会なのか!?新解釈ですね(笑)。

 とにもかくにも、オリンピックは終わりました。毎回違う読み解き方があるのも楽しみの一つですよね。次回リオはどうなるのでしょう。今から期待が膨らみます。