2011年10月24日

アスリートのセカンドキャリアの課題

「いきなりなんだ!?」と思われるかもしれませんが、最近、夢をみました。どちらかというとその夢は汗をかいてうなされるような悪い方の夢で、そのあまりの後味の悪さに私も気になってしまって夢診断とやらのサイトでその夢の意図することを調べてみたんです。すると...書かれている内容はむしろ逆でとても前向きなお話でした。「変化をおこすことの象徴」だとか「前向きな姿勢で、良いチャンスをつかもうとする努力の表れ」とのことで。あまり信じないタイプというか、占いなどもやって頂いたことがない私ですが、「思い当たる節があるかも」と今回ばかりは納得。いいことだけは信じるタイプだというだけのことかもしれませんが。

ある意味この予言通り、この秋から始まっていく取り組みがいくつかあります。それは私にとって新たな挑戦になる予感です...。その取り組みの一つに、「大学で研究」をするというものもありまして、その研究テーマはズバリ"アスリートのセカンドキャリア"について。今現在、私自身がその当事者であります。

これまで日本の中でもこのセカンドキャリアについての支援や取り組み、ネットワークが広がりつつありますが、未だ大きな課題が残っている状態であることは否めません。海外ではアスリートがロールモデルとなって、ボランティアに率先して参加したり、その知名度を生かした社会的な貢献を果たしたりしていますが、その土台にはしっかりスポーツが文化として捉えられているという理由があります。

日本のアスリートや元アスリートでそれができるのはほんの一握りの方であり、大半は経済的な問題で選手を続けること自体が難しい方もいれば、現役時代は企業に属しそれなりの貢献や活躍をしたものの、引退後は会社に残れず、キャリアの終わりが関係の切れ目という厳しい現実があると聞きます。指導者の道は狭き門。また、一見表舞台で活躍しているようにみえる方もタレント業は不安定です。プロ野球の世界でも解説者の席には限りがあります。ボランティアどころではありません。

そういう現状を社会全体で救えるようなシステムを考えることももちろん重要だと考えますが、私は選手だった一人として過去を振り返り、最も必要だと感じているのは、「選手であるときに、引退してからの人生をイメージしてそれに対する準備を始めてもいい」というスポーツ業界内のその考えに対する肯定的な風土だと思っています。

矛盾しているのです。引退した瞬間から自力で何とかしなければならない状況に陥るにも関わらず、「今は競技に専心すべし!気をそぞろにするな!」と現役中は先の人生を考えてはいけないような暗黙の雰囲気があったりします。私も現役中はこの矛盾に対して疑問を抱かずにいましたが、引退してみて気づくことが増えました。

これからその風土に変革を起こす働きかけや、システム作りに関する研究をしていくので現段階で言えることは少ないですが、やはり長くスポーツ界に身を置いていた者はその経験を生かせるキャリアに取り組みたいと思われることが多いと思うので、現役中、トレーニングを積みながら、それに付随する学びの場を提供できるように考えたいと思っています。

今、頭の中では「ああできたらいいなぁ。こうできたらいいなぁ。」と思い描いていますが、それをいかに具現化していけるか。道のりは長いでしょうが、このやりがいのある取り組みに臨んでいける機会を頂いたことに感謝しつつ、形にできるまで頑張りたいと思います。成果が出たあかつきには、またご報告を聞いてやって下さい。