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2009年05月15日

田中将大について

今回は僕の教え子である田中将大のことについて、書きたいと思います。

将大は、今季開幕4試合連続完投勝利という形で素晴らしいスタートを切りました。マスコミに対しては、「1イニング1イニング、1球1球に集中して投げた結果が完封という結果に繋がったのだと思います。」と、コメントを残しています。

今の将大は「心、技、体」のバランスが取れた万全の投球ができています。技術面では、投球フォームのバランスが良くなり、ボールに体重が乗っていて、加えて自分の投げたボールの軌道がしっかり見えています。なかでも変化した一番の良い点は、投球中に打者を見る間が取れているところです。

この技術を引き出しているのは、将大の体調の良さと考え方、取り組み方にあります。考え方の変化としては、WBC日本代表に選ばれて、優れた選手達と共に行動し、会話を通して一流の選手達がどのように行動しているのかを、間近で見ることができたことが大きいでしょう。具体的には、松坂大輔選手(ボストンレッドソックス)、ダルビッシュ有選手(日本ハム)や湧井秀章選手(西武ライオンズ)の登板当日におけるグランドでの調整方法や次の登板機会までの過ごし方、ボールの握り方などです。

また、将大は中学時代から「気がつく選手」であり、観察力や洞察力に優れていました。グランドのゴミが落ちていれば誰よりも先に気がつきゴミ拾いを行います。何気ない行動に見えますが、この気づくスピードが試合にも表れます。試合で相手バッターのスイングを見て、相手を打ち取るためにどのような球を投げればいいのかを瞬時に気づき、状況に合わせた投球を可能にさせているのです。

今回のWBCでの経験から、試合前にどのように準備をして何にこだわるべきかを学び、そして結果ではなく、”準備の大切さ”の本当の意味を知ったことが現在の活躍に繋がっているのだと思います。WBCで「進化」をして、シーズンに望んでいるからこそ今の活躍があるのです。これからも将大には色々な経験を通して「進化」し、プロ野球を背負う選手に成長して欲しいと思っています。

今、「100年に1度の不況」とも言われ、社会全体が沈みがちな世の中かとは思いますが、多くの企業は今だから出来る事があると考えています。例えば、物が売れなくなり、工場では生産が減り、時間が余っているという声を聞きます。ならば、この時期に機械のメンテナンスや人材育成に力を入れるなど、更に飛躍する方法が考えられるのではないでしょうか。昔から「ピンチの後にチャンスあり」と言われています。

企業は今の時期に、”本当に必要なものを見つけること”が進化のきっかけになるのではないでしょうか。今、出来ることを見つけ、前を向いて挑戦する事が大切なのだと思います。何が起きても崩れない心、崩れないものを築きあげて頂きたいと思っています。

奥村幸治

奥村幸治

奥村幸治おくむらこうじ

ベースボールスピリッツ代表

イチロー選手が210安打を達成した時に、イチロー選手の専属打撃投手を務めていたことから“イチローの恋人”としてマスコミに紹介され、以来コメントを依頼されてのテレビ出演多数 。 1999年に中学硬式野…

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