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2006年02月01日

コミュニケーションの仕方

異業種交流会などに出かけると、遠くからでもわかるくらい輝いて見える人がいます。

そういう人は、顔立ちやスタイルがいいということもありますが、それだけでなく姿勢を正して誰かとじっくり話していることが多いもの。あくせく名刺交換をするわけでなく、食事や飲み物を片手にウロウロすることもなく。エネルギーの消耗具合がまったく違うように感じるのです。

そういう姿を拝見してつくづく思うのは、コミュニケーションもセンスが大切だなということです。言うまでもなく、コミュニケーションとは人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達です。だから私がまず注意するのは、自分のことを打ち明けるときに経歴や年齢をごまかさないこと。ちょっとでも嘘をつこうものなら、その時点で信用を失ってしまいますからね。

知ったかぶりをするような見栄も苦手です。「みんなから好かれよう」なんて発想も持たないことにしています。「自分は苦手な人がいるけれど、自分を苦手な人もいる」、それでいいと思いませんか? だから気が合うと直感した人にはバカがつくくらい正直に接してしまうのですが「そこまで話していいの?」と相手の方に突っ込まれることもしばしば。でも、それくらい自分をさらけ出してしまった方が、後々の関係がスムーズになるし、本物の信頼関係が築けるような気がするんです。

だって、人間のパワーは年齢や経歴だけで判断されるものではありませんよね。それよりも肝心なのは好奇心ではないでしょうか? 相手のことをもっと知りたいと思う心がなければ、誰にも認められないし、興味をもってもらえない。そのためにも、もっとこの人とお付き合いしたいと思ったら、言いづらいことでも自ら進んで話すようにしています。

相手のことをあれこれ詮索するのはタブーですから、まずは自分から「私、シングルマザーなの」とか「年齢はね……」と打ち明けてしまうと、相手もホッとするところがあるようです。

今年に入って、またひとついい出会いがありました。仕事先で出会った女子大生。現在、休学してインターンで頑張っているのです。彼女とは、親子といわれても仕方がない年齢差。ですが、彼女の口から話されるギャルワールドには本当にたくさんの夢があって、素直に応援したくなります。20歳近くも年下だけれど「○○な人になりたい!」「今年は○○をしたい!」と正面からぶつかってくる性格が私にそっくり。まるで同じ血を引いているような親しみを覚えます。

年下と聞いただけで垣根を作ってしまう同世代の人がいますが、ちょっともったいないような気がします。それは、私自身が年齢差のある人とのコミュニケーションを通して、自分のキャパシティが広くなっているように感じているから。これはとても楽しいことです。何事も挑戦してみないとわからないものですね。

もうひとつ、コミュニケーションで難しいことにお金に関することがあります。先日、このような事件がありました。年収2000万円だったけど会社をやめて、今はあらたな会社を作ると言ってちょっと自慢げな40代の男性Aさん。彼をふくめ男性2人(40代)、女性3人(私以外は30代と前述の女子大生)で食事に行きました。

いざ、お会計となった時に、その男性は「ひとり2830円づつ」と言ったのです。女性陣は目がテン・・・となりましたが、支払うことに。そこで、その場にいた、別のBさんが、「端数はいいよ。2000円づつだけいただいていい?」と謙虚に言ったのです。

もちろん、女性はおごってもらうのが当たり前とは思っていません。しかし、あきらかに収入がある人が、端数まで割り勘にするというのはどうなのでしょう?女性側もお金は払いたくないのではないのです。気持ちの問題なのです。

これもコミュニケーションのひとつですが、見栄をはって毎回おごる必要はありませんが、気持ちやその人の人間の器ってそこで感じますよね。もうひとりのBさんは、後で女子大生には個人的に「君は学生だから」といって2000円も返してくれたそうです。誰もがその後、Aさんとは二度と会いたくないと思ったのは、言うまでもありません。

男性がおごるべきということではありません。
人としてのかっこいいコミュニケーション、このエピソードで少しわかってきませんか?

次回は「逆境を迎えたらラッキーと思いましょう」をお話しします。

末木佐知

末木佐知

末木佐知すえきさち

こどもみらい塾 代表

学習院女子短大卒業後、三菱商事に入社。在職中に人脈を広げ、退社後に一流企業OL500人以上をとりまとめ「丸の内OL研究所」を設立。女性のネットワークを構築する。自らも結婚・離婚・起業・高齢出産、未婚マ…

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