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2009年12月04日

ファッションジプシー

 11月12日、玉川髙島屋40周年記念のゲストとして「ファッションも政権交代!? 大人の女性のリアルクローズ」と題したトークイベントを行ってきました。予定では、30代半ばから40代の方を対象とした内容としていたのですが、当日、いざ会場には地域に根差して40年という実績でしょうか、親子3代でいらっしゃる方も多く、その場で20代~60代の女性全員に共感していただける内容を盛り込むことに・・・・・・。

 玉川髙島屋といえば、1995年創刊の「VERY」のメインターゲットとなるオシャレな30代主婦の取材に、1週間のうち3日は通った思い出の場所。1Fのグランパティオのソファや3Fのカフェで、創刊号の読者モデルとなる彼女達から聞き出したホンネが「私達の着る服が無い」という衝撃的な特集タイトルを生み出すことになりました。

 あれから15年・・・・・・当時のトップ読者達は子育てから解放されて、ライフスタイルも変化。当然、ファッションも進化しているはず。今回のトークイベントに向けてエルメスが憧れだった彼女達のリアルクローズを追ってみると、意外や意外「今は、自分より若いブランドから買ってます。その方が元気な気分でいられる」との答えが返ってきました。より高級な、よりエレガントなラグジュアリーブランドに向かうのではなく、「若いコの服を着こなせることがステイタス!」という答えです。

 ステージに一緒に立った「STORY」「HERS」で活躍中のファッションモデル玉井亮子さんも「JJモデル時代は、背伸びして一流ブランドを着ることで大人の仲間入りをした気分になれましたが、40代後半の今は、若さに向かってオシャレする方が楽しいですね」と共感。若づくりではない、若さを取り入れられるブランドを40代、50代の女性がもっと買いやすくなる環境が欲しい、そんな声が聞こえてくるようです。

 「新しい服を買うと、すかさず娘がチェックして『ママ、それちょっとイタクない?』などと可愛くないコメントも多々ですが、スカート丈が短いとか、肌の露出が多いとか、若づくりと若々しさの境目は、意外と娘の目線が参考になったりしています。彼女が『コレ借りるね』と言ってデートに着て行く、ライダースジャケットやニーハイブーツはOKサインのようですね」

玉井さんの若いコブランドから選ぶリアルクローズのお話に、会場の女性達が大きくうなづく様子に「いつまでも若々しい」は、世代を超えて女性にとって最高の誉め言葉だと実感。会場の皆様の笑顔と共感の中、玉井さんが提案するベージュ×黒の二子玉スタイルのファッションチェックをして、エンディングに・・・・・・。

無事、3世代をカバーするトークイベントを終えて壇上を降りると「お久し振り!」と声を掛けてくれる女性グループが・・・・・・。一瞬誰だかわからず、1人ずつ旧姓で自己紹介され、初めて学生時代の同級生だと判明。主婦となり、母となって、奥沢・成城・玉川髙島屋の近くに住んでいるとのこと。ですが久し振りとはいえ、皆、世代ジャスト、あるいは自分より上年令のファッションのせいか、上質でいいものを身につけているのはわかるけれど、到底同い年には見えず、かなりショック!

すると、もとクラス委員だった同級生から「是非12月の同窓会に来て、ファッション講座とともに、私達に刺激を与えてちょうだい!」とのリクエスト。そのお願いのために、皆でイベントに駆けつけてくれたというのです。

今シーズンは、若いコブランドから選んだクラッシュデニムにレザーブルゾン、スタッズ付きのブーツ、「SET ME FREE」のメッセージTシャツがお気に入りというロックテイストな私。刺激が強すぎるかもしれないけれど、ファッションジプシーとなっている同級生のお役に立てれば、1年の終わりをホーリーな気持ちで締めくくることが出来そうです。

中村浩子

中村浩子

中村浩子なかむらひろこ

株式会社ヴィーナスプロジェクト 代表取締役社長

大学在学中より、光文社「JJ」において、ファッション・ライフスタイル担当の特派記者となる。その後、小学館「CanCam」を経て、光文社「VERY」、「姉VERY」、「STORY」の創刊記者を務める。オ…

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