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2013年02月15日

太陽光発電の保証を欧米並みに

■見劣りする日本メーカーの保証

住宅関連や環境ビジネス関連、エネルギー関連の講演では、自宅で取り組んでいることもあって、良く太陽光発電の話をします。

講演では、月々の実質的な負担なし、あるいは逆に利益を得ながら太陽光発電ができる仕組みや、設置以来12年間でわかったこと、その間に削減できたCO2の量など、色々とお話しするのですが、その中で必ずといっていい程、保証の問題に触れています。

欧米や中国のメーカーでは、太陽電池パネルについては25年保証が一般的です。何年まで、何%ダウンまで保証するかなど、違いはありますが、基本的には30年程度は使うものに見合った保証をしていると思います。

ところが、日本のメーカーは長らく、10年しか保証しない状態が続いてきました。例え同じメーカーが欧米市場では25年保証をしていても、国内向けでは10年保証にしていたのです。

そこで、私はことあるごとに、日本メーカーも25年保証にすべきではないかと言ってきました。

特に私の場合、設置から8年目の時、接続部分の接触不良が原因で、出力が3~4割落ちるトラブルが発生し、修理してもらったことがあります。すでに保証期間が過ぎた今、またトラブルが起きたらどうしようかと不安を感じるのです。

有料でも構いませんし、保証内容を段階的に落としても良いので、より長期の保証を選べたり、保証期間が延長できるようにした方が、消費者も安心して購入できると思うのです。

また、施工業者対象の講演では、この状況を逆手にとってメーカー以上の保証を付ければ、他の業者との差別化ができるという提案をしていました。

■少しずつ増えてきた長期保証

ようやく最近になって、長期の保証をする業者が少しずつ出てきました。

先日、東芝が4万2000円の追加費用で、太陽電池を20年、直流を交流に換えるパワーコンディショナーを15年保証する制度を作ると発表しました。

ソーラーフロンティアが以前から20年保証なのは知っていましたが、この機会にあらためて主な日本メーカーを調べてみました。

すると太陽電池の出力を、ジャパン・ソーラーが25年、三菱電機が20年保証していました。また、シャープは、パワーコンディショナーも含めて15年保証になっていました。

相変わらず10年保証のところもまだまだありますし、保証を延ばしたメーカーも、25年保証には至っていないところがほとんどですが、ユーザーが長期間、安心して使えるよう、この保証期間見直しの動きが広がっていくといいと思います。

富永秀一

富永秀一

富永秀一とみながしゅういち

環境ジャーナリスト

私はアナウンサー時代から、環境に関する番組を制作してきました。現在は“無理なく続けられるエコライフ”をメインテーマに、テレビ番組制作、ネット放送、書籍・記事執筆等により情報発信中です。講演では、環境・…

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