2009年04月22日

企業も得する省エネ対策

今月から、「温暖化問題に企業ができること」と題してコラムを連載していきます。現在、企業にとって大きな関心事の二酸化炭素問題について、これから企業が何を行うべきかのヒントになるような情報を提供していきたいと思います。


【省エネは二酸化炭素削減の第一歩】

私たちが使用している、ガス・石油・電力等のエネルギー消費は二酸化炭素の排出になります。京都議定書の遵守という観点から、エネルギー使用を抑制していかなければなりません。産業活動にはエネルギー消費はつきものですから、企業の方にとってはまことに厄介な課題です。二酸化炭素の排出を削減しつつ、経済活動を続けていく方法の一つが<効率の良い省エネルギーの推進>です。


【古い装置は、省エネの宝の山?】

まず行ってほしい省エネルギーは、事業所の中のエアコン(冷房機)や照明機器の省エネです。工場や事務所で何十年も使われている立派なエアコンをよくみかけますが、古いタイプの機器はエネルギー効率が新型の機器より劣ります。6馬力のエアコンが4馬力で同じ効果が得られるのであれば、その分、エネルギー消費量を削減でき、二酸化炭素の排出量を減らすことになります。冷凍機や冷蔵庫も同様です。常時、もしくは日中のほとんどの時間でエネルギーを消費している機器ですから、長期的視点から見ても新型への買い替えをお勧めします。


【電力料金が4分の1も安い蛍光灯】

白熱電球に比べてエネルギー効率の高い電球形蛍光灯の使用は、電力料金と二酸化炭素の排出量が白熱電球の約25%で済みます。なお、現在は電球型蛍光灯の価格は白熱電球の数倍しますが、寿命は白熱電球の10倍ぐらいありますので、長い目でみれば購入価格も割安になります。蛍光灯は、短時間に点けたり消したりする場合にはむいておりませんが、毎日長時間使用する白熱型電球を電球型蛍光灯に替えることをお勧めします。


【これが省エネのポイント】

事業所における省エネルギー推進のポイントを整理して考えてみます。
まず、固定概念を打破して設計値・管理値を見直すことや、エネルギー管理による「見える化」で現状把握すること。次に、排熱を利用して動力や温熱、冷熱を取り出すことのできる「コージェネ」の導入・運用方法の改善・機器の高効率化や、固定エネルギーの可変化、必要な時に必要な量の使用に工夫することが大切です。さらに、工程短縮・工程統合、並列運用、プロセスの簡略化、空調の省エネ対策、蒸気の省エネ対策、圧縮空気の省エネ・洗浄ブロアの省エネを行うとともに、加熱炉・溶解炉の省エネ対策、装置や配管の断熱・保温対策、隣接エネルギーの利用、インバータの適用等を実施することが期待されます。


【固定観念の打破が最大の秘訣 ―工場での事例―】

工場におけるコンプレッサーを例にとり考えてみましょう。

単純なケースでは必要以上に高いエア圧の設定のままで運転されている場合や、生産設備増設に伴い圧縮空気の使用量は増加していても、幹線用の配管径が当初のままで、エア圧の減衰が大きいケースがあります。またレシーバータンクがないために、負荷変動対応が必要など、結果的に電力消費が多くなっているケースがあります。このような場合、幹線配管の大径化や、エアレシーバーの設置により吐出圧力を下げるなどの対処が有効です。さらに、エアブロー用の低圧コンプレッサー設置により配管を別系統にし、高圧コンプレッサーの台数制御、インバータ制御により消費電力量を削減することができます。

慣れによる先入観や固着観念の壁を乗り越えることが重要です。


【省エネに役立つとっておき情報源】

工場には生産や工場管理に経験のある優れた技術者が多くいますが、いざ工場の省エネを行うとなりますと、情報や経験が少なく、直ぐには取り組むことができないということがよくあります。省エネにより年間数十万円から数百万円のコスト削減の事例が事業所の中に沢山眠っているかもしれません。事務系の人にも解り易い省エネの実施例を「財団法人省エネルギーセンター」のホームページから見ることができます。「工場の省エネ」、「ビルの省エネ」、「交通の省エネ」等、分野ごとに多数載っていますので是非とも参考にして下さい。

次回以降も、二酸化炭素対策で実際に企業で役立つ事例や情報をご紹介していきたいと思います。