きずな出版さんから、「オンナの敵はオンナ」という本を出させていただきました。
「ずいぶん、過激なタイトルですね」と、多くの人から言われている。一方で、読んだメンバーから、
「本当にその通りですよ」
「これ、書いて欲しかった」
と、たくさんの共感をもらっている。
わたしが書きたかったテーマ。女性の悪口を言いたかったわけじゃない。
男性に女性のことを分かって欲しくて書いた。アベノミクスとかで、「女性活用」などと言われている。でも、女性ってみんな一緒じゃない。活用されたい女性もいれば活用されたくない女性もいる。子育て支援も当然大切。でも、そのしわ寄せが誰にきているか。結婚もしていない、子供もいない女性が黙って耐えていたりする。それでも、男性の上司が、
「ありがとう。君がいてくれて助かるよ」
と、言ってくれたら救われるのに、何も分かっていない上司は、
「順番だよね」
などと言う。
「いつ、わたしの順番が来るのよ」
と、悲しくなる。それどころか、無神経な男性の上司は、
「子供も産まずに結婚もしないの?」
などと爆弾発言したりする。
家族や家庭が優先の女性もいれば、ガンガン稼ぎたい女性もいる。結婚も出産もしたいけれど、その前に介護があったりする。そして、「女性のことは女性で解決してね」と、押し付けられた女性の管理者がどれだけ女性で悩んでいるかを知って欲しかった。
子育てしている女性には、子育てしている女性の言い分がある。
結婚しなかったら、
「結婚しないの?」
と、責められて、結婚したら、
「結婚してまで働くの?」
と、責められて、子供を産んだら、
「一人っ子じゃかわいそう」
と、責められて、二人目を妊娠したら、
「また、産むの?」
と、言われたりする。でも、みんな一所懸命に生きている。みんな幸せになりたいと思っている。そして、わたしは、みんなに幸せになって欲しい。
とにかく、すべての女性を一緒にしないで欲しい。何よりも、頑張っている女性たちにエールを送ってあげて欲しい。優しい言葉をかけてあげて欲しい。たまには、話を聞いてあげて欲しい。そんな思いでこの本を書いた。
大谷由里子おおたにゆりこ
(有)志縁塾 代表取締役
故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…
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