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2018年02月01日

残念にならない

 東京が大雪の日。坂道を登れなくなった自動車がテレビのニュースに
写っていた。その車は、チェーンを装着していた。でも空回り。たくさんの
人がその自動車を押していた。
「寒い中、大変だなあ」
「みんな優しいなあ」
と、思いながらテレビを無責任に見ていた。そして、ふと思った。
「チェーンを装着していてもダメなんだ・・・」
 数日後、その自動車の記事を見た。どうも、前輪駆動の自動車で本来なら
前輪にチェーンを装着しなければならないのに後輪にチェーンを装着して
いたらしい。だから、せっかくチェーンを装着したにもかかわらず残念な
結果になったということだった。

 コミュニケーションも同じ。せっかく良いことをしていても、ちょっとした
一言で残念な結果になることがある。あるホテルでの出来事だった。
14時チェックインのホテルに、わたしは、13時15分くらいに着いた。フロントの女性は、
「チェックインは、14時からとなっています」
40分くらのことなので、
「フロント前のソファで待ってますね。手続きだけさせていただいて、部屋に
入れる時間になったらおっしやってください」
と、言って、手続きして、ソファに座っていた。すると5分後くらいに、
「部屋、ご用意できました」
と、鍵を渡してくれた。
ありがとうございます」
と、わたしが言ったその後の一言。
「次回から、このようなことがあると思わないでください」
 ビシッと言われた。わたしは、クレーマーでも何でもない。30分も早く部屋を
開けてもらって十分感謝している。何よりも、
「早く開けてくれ」
と、文句も言っていない。それだけに、ちょっとムッとした。せっかく良いことを
してくれているのに、なぜ、そんな残念なことをわざわざ言うのだろう。そう思った。
そして、彼女の思考を考えた。
 おそらく、彼女は、本能的に、次回、わたしが、また早く来て、
「前は、早めに入れてくれたよ」
と、言うことを恐れたのではないだろうか。でも、もし、
「次回は、どうなるか分かりませんが、本日は、部屋の空きがあって良かったです」
と、言ってくれれば、わたしは、嫌な思いわすることなどなかった。なんか、
とっても残念。

 そう思うと、わたしたちは、結構、残念な行動を取っているかもしれない。
健康食品などで
「この商品を買おうかなあ」
と、買う気になっていたのに、あまりにも勧誘がしつこくて、欲しいものだけで
なく他のものも勧められて、結局その商品も買うのを辞めた人もいる。2018年、
努力したのに、良かれと思ってやったのに残念な結果にならないように、
ちょっとだけ立ち止まって、考えて、行動する自分でありたい。人の振り見て
我が振り直そう・・・と、思った。

大谷由里子

大谷由里子

大谷由里子おおたにゆりこ

(有)志縁塾 代表取締役

故横山やすしさんのマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし、一時は“伝説のマネージャー”として騒がれた大谷由里子氏。その後もベンチャー企業の社長やフリーのプロデューサーとし…

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