2019年01月07日

やすみがひつようだ。

みなさま、ごきげんいかがですか。
心臓止めて 頭を開けた 元歌手の社会保険労務士、黒田英雄です。

働き方改革は、企業側だけの問題ではなく、働く方(はたらくかた)側の意識改革でもあります。
日頃から労働相談を受けている社労士として、働き方改革に関連した労働問題をもみほぐしていきます。

今回のテーマは「有給休暇の取得義務化」です。

休ませることが義務になる

いよいよ2019年に入り、4月からすべての企業で有給休暇を取得させることが義務化されます。
10日以上の有給休暇が付与される労働者に、年5日は時季を指定して取得させなくてはならなくなります。

働き方改革のセミナーでこの話をしていると、おもに労働者の方からこんな質問を受けます。

「っていうか、もともと有休って義務なんじゃないんですか?」

確かに労働基準法では年次有給休暇について定めており、労働者の権利として現段階でも存在しています。

しかし、残念ながら条文では「年次有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない」となっているのです。
この「請求する」がミソで、請求されなければ有休を与えなくても違法にはならないのです。

どうして休みは取りづらい?

労働相談に来られる方や、働いている友人たちの話を聞いていると、休みを取りづらい雰囲気というのはまだまだ多くあるようです。
人不足がかなり深刻になってきていて、たとえ自分ががんばって早く仕事を終わらせても他の人のぶんを手伝うことになり、結局は遅くまで働いたり休みがなくなったりしてしまうのです。

IT技術の進歩でさまざまな作業はかなり効率化され、数十年前に比べたら一人がおこなうことができる仕事の量は格段に増えているはずです。
それなのに何故、こんなにも休みを取るのが難しいのでしょうか。

個人的には、有給休暇を考慮せずに雇用の人数を決めている企業側の責任が大きいと思います。
法律に明記されているにも関わらず、おそらくほとんどの企業は有給休暇を念頭に置かずに人数の配置を決めているのではないでしょうか。

仕事が目の前にあるのに、権利だからといって休みを請求できる人はなかなか少ないでしょう。
今回の有給休暇の取得義務化は、そんな状況を変えるきっかけになるのかもしれません。

仕事よりも休みのほうが大事

休みという単語を聞くと、奥田民生さんの『コーヒー』という曲がいつも頭に浮かびます。
「休みが必要だ」というフレーズのあと「テレビがそう言ってる なるほど」と続きます。

休みが必要なことはみんな分かっているのですが、あらたまって言われると「なるほど」と思ってしまう。
取りようによっては、そんな皮肉も見え隠れしているように感じます。

時代が変わってきたのか、世代が若くなるほど「仕事よりも休みを重視する」という人の比率が上がっていきます。
これまでだってずっとみんな思っていたんだと思いますが、口に出して言えるようになってきたのは大きい変化だと思います。

休みが必要だ。
時代がそう言ってるのかもしれないですね。

これからもさまざまなテーマを取り上げます!

今回は「有給休暇の取得義務化」について取り上げました。

働き方改革関連法が施行されることで、他にも影響が出る部分はたくさんあります。
来月も、また別の視点から労働問題をもみほぐしていきます。

どうぞお楽しみに!