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2009年08月13日

ポジティブ情報を与える人になろう

今回は「ポジティブ情報を与える人になろう」ということについてお話ししたいと思います。まずは「エスキモーが凍傷になった理由」という話をお伝えします。

17世紀にヨーロッパの探検隊が初めてグリーンランドに行きました。
そこでエスキモーの人たちにはじめて会ったとき、彼らは氷点下の気温の中でみんな丸裸で生活していたそうです。それを見た探検隊の人たちは当然、「よく平気でいられるなあ」と思ったそうです。見かねて、エスキモーの人々に「君たち、そんな格好でこんな寒い中で生活していたら凍傷になってしまうよ」と教えたそうです。

すると、それからしばらく経つとエスキモーの人たちから凍傷の患者が続出したそうです。それからエスキモーの人たちは大急ぎで毛皮を着るようになったそうです。

これは、当時の文化人類学の資料に公式に残っている実話だと言われています。

前回もお話しましたが、人間のこころと体はつながっています。
エスキモーの人たちは「凍傷になってしまうよ」と言われて、こころで「このままでは凍傷という病気になってしまう」と思うようになり、体がそれに反応して凍傷になったのでしょう。このように、人間は与えられた情報を意識するようになると、こころの中に「思い込み」が発生し、その「思い込み」が体に影響を与えるようになるのです。

ところで、この「凍傷になる」というのは、エスキモーの人たちにとっては後ろ向きな「ネガティブ情報」です。ヨーロッパの人たちに「ネガティブ情報」を与えられることによって考え方がネガティブになり、それで凍傷になってしまったのです。もし、この「ネガティブ情報」を知らなければ、エスキモーの人たちは極寒の環境でも幸せに生きられたかもしれません。与えなくてもいい「ネガティブ情報」によって、エスキモーの人たちはストレスフルな生活を強いられたのです。

さて、みなさんは職場や家庭で周りの人たちに対して、このヨーロッパの人たちのように「ネガティブ情報」を与えていませんか。

「君は本当に仕事ができない奴だな!」
「こんなに成績が悪いのは、お前だけだぞ!」
「そんなことじゃ、いい学校に合格しないぞ!」
「こんな企画できるわけないだろ!」
「やめておいたほうがいいよ」
「そんなことしても無駄、無駄」

このような「ネガティブ情報」を与えることが、その人のネガティブな「思い込み」を生み出し、それが体に影響して、会社や学校に来られなくなったり、病気になったりするのです。逆に、前向きな「ポジティブ情報」を与えることによって、人はポジティブな「思い込み」をするようになり、考え方や行動がポジティブになっていきます。

「君は仕事ができる人間だね!」
「君の将来が楽しみだ!」
「大丈夫、大丈夫、やってみよう!」

このような「ポジティブ情報」を周りの人にどんどん提供してみてください。きっと周りの人だけでなく、みなさん自身もポジティブな行動に変わってきますよ。

次回は、「こころの超回復をくり返すと…」という話をしたいと思います。

キティこうぞう

キティこうぞう

キティこうぞうきてぃこうぞう

職場のメンタルケアコーチ

1964年、名古屋生まれ。名古屋大学経済学部経営学科にて、「産業組織心理学」、「マーケティング心理学」を専攻。1987年に卒業後、株式会社名鉄百貨店入社。子供服売場、法人外商を担当し、顧客心理学を実践…

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