2014年08月20日

女性の「共感脳」の理解が成果への近道

管理職向けの研修や講演は、「管理職の皆様が自身と違う部下をどのように活躍させ、チームの目標を達成させるのか。そのために、まずは目の前の女性部下との関わり方、育成の仕方を見直しましょう。」という目的のもと、実施します。これからますます自分とは違う部下が増えていくのは必至です。外国人、雇用形態、世代の違い(上下共に)などなど・・・。日本が女性活躍を推進する理由は色々ありますが、切実な課題として人手不足があります。これからの人手不足に備え、男性だけでなく、女性も未来の社会成長に向けて育てていく必要性があるのです。

管理職の皆様も、頭では分かっているけれど、実際に目の前の女性部下と関わると、「正直面倒だ」と本音を漏らされます。確かに、私も女性ですが、自分のことも他の女性のことも、男性よりも複雑で、面倒で、本音がわかりづらい(自分でもよくわかっていない)など、女性の方が多面性があるのを感じます。

しかし、これからの時代、ますます組織の中に女性たちが増えていきます。そして、それと同時に退職する女性が減っています。特に古い体質の企業は、女性はいずれは辞める、と思い込んでいますが、私は管理職の皆まさに「30代の女性部下は全員定年までいる、と思って育ててください。」とお伝えしています。

さて、企業研修では、男女の違いを「システム脳」と「共感脳」でお伝えしております。これは脳の構造とホルモン量の違いで特性がわかれると言われていますが、システム脳の人は問題解決欲求が高い方、一方で共感脳の人は共有欲求の強い方となります。共感脳は、まずはわかってもらうことが大事で、受け入れられたと思えないと相手を信頼しません。

これが原因でコミュニケーションがうまくいかないことが多く、しかもストレスになってしまっています。

例えば、管理職の男性から以下のような相談がありました。「なぜ、女性は言い訳をするのか。しかも長々と。『すみません、自分のミスでした!』と一言だけ言えばいいのに。あとの言葉は飲みこんでほしいと思って、女性部下に『言い訳するな』と言ったら泣かれてしまった。どうしたらよかったのか・・・。」

実はこのやりとり、脳の違いが大きく関わっているのです。結果だけを事実に基づいて知りたいシステム脳の上司。悪いのは認めているし、申し訳ない気持ちは持っている。でも、まずはなぜそのようなことになったのか、経緯と自分の気持ちを受け止めてほしい、と思っている共感脳の女性部下。

ここには捉え方に大きな違いがあり、女性があれこれ経緯や気持ちを言う理由は言い訳ではなく、わかってほしい、情報を共有したい、といった思いからなのです。しかし、システム脳の上司からすると、言い訳にしか聞こえないので、途中で遮ってしまったのです。一方、途中で遮られた女性部下は、すべてを受け止めてもらえない状態のまま一刀両断・・・。

また、相談に来る女性部下がネガティブでやる気がない、文句ばかりだ、とおっしゃる上司もいますが、これも同じことで、まずは今起こっている問題やそれに対して憤慨している自分の気持ちを伝えてからでないと、「じゃあ、どうしたらいいのか」が考えづらいのです。決してネガティブでやる気がないのではなく、まずは話したい、伝えたい、わかってもらいたい、状況を共有してもらいたい・・・こんな気持ちが隠れているのです。

どちらが正しいのか?ということではなく、お互いのコミュニケーションがスムーズに行くことが結果につながる、と考えてみることではないかと思います。お互いの欲求を配慮しながら関わり合うことが、成果への近道です。