2006年05月01日

マッスルミュージカル~公演初日を迎えて

公演初日は緊張感と、その緊張感を再び味わえる喜びの入り混じった格別なものになりました。

3月から筋肉ミュージカル春公演「M-DOGS」の出演メンバーとともに合同練習に入り、ほどなく舞台の構成がスタート。リハーサルは凄まじい勢いで進んで行き、まさに悪戦苦闘の日々。特に"悪戦苦闘"したのは陸の上での動きでした。

これまで「水の中で身体をどのように使うのが一番よいのか?」ということに集中して運動を考えてきた私は、ずいぶん感覚のギャップに悩まされました(笑)。うまく身体が対応していけないのです。ポーズ一つ、ステップ一つをとっても、何かはまらない。決まらない。弾まない。踏み鳴らせない。重い。痛い。出来ないことだらけ。その他いろいろと言った感じでしょうか。

かつてないジレンマを感じました。 もどかしいといおうか、とにかく出来ないことが悔しくてしょうがない。「水の中なら自由なのに」と現実逃避をしてみたり...。

持論として、出来ないことを可能にしようとする取り組みほどやり甲斐のあるものは他を探してもないように思います。それ故にジレンマを感じたとしても、もがくのは私にとって生きて行動をしている証であり、実はそれ自体が充実感なのです。

出来ないことに落ち込むのが楽しいと感じるなんて、ほとほと変わっている性格だと自分のことをそう思います。

かねてからの目標であった、「シンクロのエンターテイメント性の可能性を追求していく」ということ。これはもちろん今も変わらずそうなのですが、この筋肉ミュージカルに出演が決まってリハーサルを重ねるうちに、「自分は感じたことを身体を使って表現することに喜びを感じる人間なのだ」と気づきました。

長年のシンクロのキャリアを生かしての表現者で在りたいという思いから始まり、多くの出会いとご協力とタイミングが奇跡的に今この瞬間を形作っていて、そしてそれが新たな自分への気づきのきっかけに。

シンクロだけではなく、もっと色んなことができるようになりたい、とにかく自分の全てで表現というものを掘り下げてみたい、と、そんな欲求が出てきたのです。その経緯があった中で初日を迎え、この日の喜びは筆舌に尽くし難いものがあります。

今に充実感を感じるからというだけでこの猪突猛進な考え方をこのまま進めていくのはいかがなものか?と冷静になるように諭すもう一人の自分がいますが、ここしばらくはとことんやってみようと腹を決めました。

また、これは自分だけではなく周囲の方々のご協力があって初めてできることであるので、そこには常に感謝の気持ちを忘れず。

初日を無事終了しての率直な感想は、舞台に立つ直前、最中、直後のどの瞬間を切り取ってもそこは最高に楽しくて幸せな空間だったということ。感じようと自らが欲すれば、まだまだ違う楽しさと幸福感にたどり着けるはず。それをもっと知りたいと思いました。

完成度としては、これからの課題は山積み。「見せる」ということに関して、私はまだまだ学ばなければいけません。観客の皆さんと一体になって、観客の皆さんの顔や反応を間近で感じて、これからもそれを力にやっていければと思っています。

最後にもう一つ。シンクロの「競技」ではなく、シンクロの「エンターテイメント」を見せることにさらに強く意識を変えて、より一層素敵で誰もが見たことのない世界を作り上げられるように舞台やパフォーマンスを学んでいきたいと思います。

関係各位の皆様。この度は本当に有難うございました。今回のこの機会を大きなステップにして、経験を大切にセカンドキャリアに生かしていきたいと思います。この場をお借りして御礼申し上げます。