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2018年05月17日

アーティスティックスイミング日本選手権を終えて

ご無沙汰しております。
このご挨拶から始めさせて頂かなければならないほど久しぶりの更新に恐縮しております。新年度のスタートから一山越え、大型連休も明けたところで仕切り直しということで、今感じている事を綴らせて頂きたいと思います。

さて、この4月から我が出身競技であったシンクロナイズドスイミングが、アーティスティックスイミングに競技名が変更され、変更後初の大会であるアーティスティックスイミング日本選手権兼JAPAN OPEN(ワールドシリーズ日本大会)がGW前半に開催されました。2020年東京オリンピックに向け、日本代表は昨年から編成され、どっしりと長期で育成する方針でこれまでトレーニングを積み重ね、初お披露目という形に至った訳なのですが…。

私の見た現日本代表の演技の印象としては、『開花前の力を内に蓄えている姿』に見えました。監督の井村先生も大会後のコメントでおっしゃっていましたが、出来としてはまだまだだったと言えます。チーム競技では隊形の変化がクリアでなかったり、体に負荷が掛かる部分で動きの同調性に乱れがあったりという場面が散見されました。デュエットも高難度の構成でストーリー性もあり素敵でしたが、やはり同調性に欠く惜しい部分があり、音楽に追われず、泳ぎこなす領域にあともう一歩踏み込んでいけると得点も伸びてくるのではないかと思います。

好材料はエース乾選手の進化でした。可動域を全方向に広げるトレーニングを積み、脚の筋肉の付け方にもこだわって、表現力豊かなソロの世界観を作り上げていました。チームを見ていても乾選手だけがクリアな角度やリズムの刻み方をしているように見え、際立って技術が高いことが観て取れました。

私が選手であった頃とは今やこのスポーツ、次元の違うところに行っており、スピード感も高さも格段にレベルが上がっています。しかし、現在の世界チャンピオンであるロシアを基準に見ると、日本はロシアレベルの難度や構成の複雑さ、展開の早さに挑戦をし、今努力を積み重ね獲得する途中経過にある感じです。トレーニングの質も量も選手にとっては本当に過酷なものと想像できますが、それが2020に実を結び完全開花するよう、そこに向かう2年間と少しの期間の気持ちの設定も現日本代表の選手の皆さんには大事に作って頂きたいなと思います。

自分の能力の限界があるのかもしれない…と不安や葛藤はあるかもしれませんが、終わらない今日はない。また朝はやって来る。1日1日をどう過ごすか、今日の自分に何がもたらされたかを感じて、選手生活を送って頂きたいと思います。

井村監督も「あの子達、今、もがいてもがいて頑張っています。私達指導陣も根気強く最大限のサポートをしたいと思っています。見守っていて下さい」という主旨のことをお話しされていました。私が地元で指導しているクラブの選手にも、なかなか伝えるのが難しい気持ちのこと。私もレベルは違えど、根気強くやっていこうと思っています。

武田美保

武田美保

武田美保たけだみほ

アテネ五輪 シンクロナイズドスイミング 銀メダリスト

アテネ五輪で、立花美哉さんとのデュエットで銀メダルを獲得。また、2001年の世界選手権では金メダルを獲得し、世界の頂点に。オリンピック三大会連続出場し、5つのメダルを獲得。日本女子歴代最多タイのメダル…

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