2011年04月01日

新しい日本を作る覚悟

 去る3 月11日、日本は未曽有の大惨事に見舞われました。東日本大震災。
マグニチュード9.0という日本史上かつて記録したことのない巨大地震に加え、さらに甚大な被害をもたらしたのが津波でした。スーパー堤防をも軽々と乗り越え町を丸飲みにしてしまったその脅威に為すすべもなく、自然に対して私達人間はあまりに非力であることを嫌というほど見せつけられたような気がします。

怒りをぶつけようにも、ぶつけるところがない。そんなやるせない思いで胸が締め付けられます。今回起こったことの全てが、想定外、想定外、想定外...と言われ、今回の想像を絶する出来事に私達は一体どんな想定をしていれば多くの命が守れたのでしょうか。この国難とも言える今の状況において今回はこの話題にふれずにはいられません。

 巨大地震の爪痕は未だ色濃く、その象徴的なものとして福島の第一原発は今も尚終息に向かう気配すらありません。規格外の津波の高さに電源が落ちたことがパニックの始まりで、その後の初動対処の判断ミスやなかなか図れない情報の一元化が尾を引き、ついにはレベル6の非常事態に。土壌に水に降り注いだ放射線物質の中でも特にセシウムは向こう約30年間その毒性を発揮し続けると聞きます。

CO2排出量の削減と電力の安定供給の両面が叶うという点において、絶対的な安全性を謳い文句に国策として推進されてきた原発が、今は皮肉なことに安全神話は脆くも崩れ、手の届かないところで不気味に蠢いています。隣の中国や韓国でもこれから原発が主流として採用される予定であり、これに莫大な費用を投じ、日本がこの分野の技術提供をして経済的な利益を得る流れが今回の一件でどう変換していくのか。また完全な復興は容易なものではないと、私達は覚悟を決めなければなりません。

 暦の上では春であるにもかかわらず今年は一向に気温が上がらず、被害の大きかった東北では氷点下の気温を差し、命からがら逃げおおせたご高齢の方々が結局は避難所でその命を落とされるケースも少なからずあります。がれきの山に交通網が分断され、必要な物資が届かない、車で逃げたくてもガソリンがない、問題解消に向けて懸命な努力がなされてはいますが、復興というよりも実際は必要な措置を取っているに留まっております。

 このように挙げだしたらきりがないほど問題が山積していますが、私達はあきらめず復興に向けての歩みをすすめなければなりません。日本のどこにいてもやれることはたくさんありますし、ありきたりですが本当に今、心を一つにして頑張るときです。戦後の復興から立ち上がったように、日本人は困難な状況でも心を折らすことなく踏ん張れる強い意志の持ち主であると思います。その真価が問われています。

さらに僭越ながら私が思うことをもう一つ述べさせて頂くとするならば、復興を進めながら、私達は新しい日本像をそれぞれの心に描き、ビジョンを持って行動をとっていこう!ということです。ある方がお話しになっていました。「地震が起きる前の最近の日本は2つの病に冒されていました。一つは、"とりあえず症候群"、もう一つは"なってしまったものは仕方がない症候群"です。」なるほどなと思いました。

不具合があっても当面は困ることはないから"とりあえず"このまま放っておこうという判断になったり、先にあった尖閣諸島問題や北方領土問題でも、中国やロシアが到底納得がいかない主張をし、伺いを立てることなく視察をしにきても、"来られてしまったら仕方がない"といってその事実もいつの間にか通り過ぎて行くような、こんなことが日常的な日本であってはならないと思います。


復興した先にはとりあえずや、仕方がなかったという言い訳のない、新しい日本を作っていこうと皆でその思いを共有しながら進んでいきたいと思います。日本、頑張ろう!!