2011年03月01日

10年後、20年後の日本を考える

 つい先日、今回で第3回目を迎える『G1サミット』という研修会議に参加してきました。以前から大変お世話になっている方がこのサミットのボードメンバーのお一人で、その背景があってこの度私にもお誘いの声を掛けて頂いたのですが、結論、その方に改めて感謝しなければなりません。参加させて頂けて本当によかったです。朝から夜更けまで3日間、大変中身の詰まった内容で開かれ、私は都合上そのセッションの半分しか参加できなかったのですが、それでも「今こそ行動に移さなければ」といつになく熱く、強く、刺激を受け取って帰って参りました。

 10年後、20年後の日本。このまま何も手を打たずにただ黙って見ていたとすれば、世界からは取り残され、経済は貧窮し、農業は廃れ、少子高齢化、人口減少に拍車がかかり...日本は国としてたちまち立ちゆかなくなって行ってしまう状況になると言われています。もう待ったなしです。「誰かが(政治)が何とかしてくれる」のを待つのではなく「一人一人が考え、行動へ」と今すぐ移っていかなければならないところまで来ていると思います。

 今から打つべき手とは何か?世界に向けて日本は何を発信できるのか?等々、『次代に引き継ぎ、変革し、新たに創るもの』をテーマに、政治・経済、地域、IT、ベンチャー、科学技術、司法、社会福祉、Cool Japan、文化政策、スポーツ等、それらを様々な見地から"批判より提案を""思想から行動へ""次代のリーダーとしての自覚を醸成する"ことを行動指針として真剣に議論し合う場がこの『G1サミット』でした。

 現実として10年後、20年後の日本を実際に支えていかなければならないのは、そう、団塊の世代の後輩達、そしてその子供にあたる私達G1世代ということになります。『G1サミット』のG1とは、世界(Globe)は一つ、世界(Global)No.1を目指す、世代(Generation)が一つに結集するなどの意味が込められて命名されています。

 全大会の他に、3つ同時に並行して行う部会も含め、合計いくつのセッションがあったでしょうか。徹底したタイムスケジュールの中、次々に話が展開され、とにかく気が抜けません!ちょっとでも聞き逃したりしたらもったいないですから。目も耳も口もマインドも自分の全てを総動員させてその熱気ある空気感の中に私はいました。参加したセッションはどれも一言一句書き留めておきたいほど中身の濃いもので、皆様にも全てお伝えしたいところですが、それには限りもありますので、私の中で特に印象に残ったお話しを一つご紹介したいと思います。

 グリー株式会社 代表取締役の田中良和氏(現在33歳)がパネルディスカッションの中である例えを用いて今の日本を実にうまく捉えた表現をなさっていました。この痛快さに、会場からは拍手喝采。私も思わず大きく頷き手を叩いていました。

 「僕の世代、いわゆる76世代と言われる世代は、子供の頃から景気がいいとか、良くなったという話を聞いたことがない中育ってきたんですね。それこそバブルの頃は小学生。バブルの恩恵を享受した記憶はなく、おぼろげに祖父や父がそういえば不動産か何かに投資していたな...ぐらいの感覚がある程度。だから僕らは、いい日本を知らない分、この少ない条件の中で何を使っていかにうまくやり繰りするかということを考えて生きてきました。ここからはあくまでも例えですが、そんな中、僕は祖父に呼び出されこう言われる訳です。"良和や、すまん。わしはもう動けんから、これからお前がわしの作った借金を返していってくれないか"と。さらに"老後の介護の面倒も見てくれ"と告げられ、借金も大概な額なのに、老後の面倒もって、どう考えてもせめてどっちかだろ!と、言いたくもなる中、さらにひどいことに"昔、わしは凄かったんじゃ、敬え"と言われ、挙句の果てにこんな無理難題を言っておきながら"なんだ良和?元気がないな"なんて言われる。これが今の日本だと僕は思うんです...(続く)」

 使われた全ての語句が合っている訳ではありませんが、概ね、上記のようなことをお話しになられていました。今回参加されていた、若手の政治家の方もこの田中さんのお話に対し「重く受け止めたい」と発言され、この田中さんを国の何らかの懇話会に必ずお呼びしたいという旨を告げられていました。10年先、20年先の日本の未来の話を65歳から上の年齢の人だけで話し合っている現状があるようです。これはバランスとしておかしいので、本当の意味での未来の担い手G1世代もその話合いのテーブルにつくのは至極真っ当なことであると私も思います。

 同じく参加なさっていた、櫻井よし子さんの言葉をお借りすれば、今の日本は月収20万円の人が月50万円の生活をしているようなものなのだそうです。怖いことです。成り立つ訳がありません。国だけに、政治だけに頼るのには限界があります。他力本願はもうやめにして、各分野から、各役割から、各世代から、これからの社会を考え、自分ができる確実なステップを踏んでいく時です。

 元来感化されやすい私ですが、サミットに参加しての今回のこの経験は、とても大切なことを考えさせられ、新たな意志をもたらしてくれるものでした。皆さんにも是非お伝えしたかったので、コラムの題材にさせて頂いた次第です。どうですか、皆さん。共にやっていきましょう!