2014年01月15日

人が動くしくみその2―WEB上でバッチをもらう評価システム

さて、人が動くしくみの後半は、なんともユニークで、アイデアとしては今の時代の最先端を行くしくみをご紹介します。それは、お試しサイト(いろんなジャンルのお店を低価格で試せる)を運営する(株)シンクスマイル社が考案した『CIMOS』というシステム(CINQSMILE MOTIVATION SYSTEM の略)。NHKのクローズアップ現代や他のメディアにも多くとりあげられていますが、このアイデアはじつにおもしろい。非常によく考えられています。

一言でいえば、『社員同士がWEB上でバッジを送り合う評価システム』。聞いただけで「楽しそう、やってみたい!」と思わせる力がありますね。この会社の該当ページを開くと、そこには見るからに楽しそうなワッペン形のバッジが並んでいます。まるでボーイスカウト活動で、知識や経験によってもらえるワッペンみたい。

バッジは、会社の10の行動指針をもとに20種類用意されています。

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CIMOSシステムのバッジの一部(全部で20個)

・アンテナバッジ:情報に敏感。気が利く人に
・スマイルバッジ:笑顔が素敵な人に
・ナイスアクション:自分から新しい行動を起こした人に
・挑戦:「挑戦」を実践した人に
・チェンジ:「変える」を実践した人に
・アイデア:「創る」を実践した人
・コミュニケーション:積極的にコミュニケーションをとった人に
・絆:チームワークのいい人に
・熱血:情熱的に仕事をして周囲を巻き込んだ人に
・スピード:仕事が速い人に    

ほか。

※株式会社シンクスマイル社のホームページより抜粋

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バッジを送る際には、一緒にコメントを送ることを求められるので、送られた相手は、自分の何が評価されたかが一目瞭然。こうすることで、自分の個性が自覚できる。またこのシステムは社外の人も評価できるようになっています。

またこのシステムは人事評価にも連動しています。バッジ10個で1個のメダルがもらえ、メダル1個につき固定給1000円上がるしくみになっています。導入当初は、このシステムをインセンティブとして意識していたそうですが、やってみたら、お金はあまり関係なかったとか。それよりも、贈ったり贈られたりすること自体が楽しいとの意見が。「報酬と自発的な行動は結びつかない」という本コラム第3回の説とも一致しますね。

このしくみのおかげで、マネージャーは部下をよく観察するようになったとか。それは毎月40個のバッジを送るノルマがあるため、そのためには部下を良く観察しなくてはならないからです。これもしくみがよい行動を促しています。またこの評価は、上司の評価ではなく、自分以外の社員全員の評価(取引先も含む)なので、たった一人の上司の主観に左右されず、とてもフェアです。

今回ご紹介したこのCIMOSシステムは、社員の帰属欲求(ここで働きたい)も、社会的欲求(認められたい)も、自己実現欲求(成長したい)もすべてを満たしてしまう「楽しい、わかりやすい、やってみたくなる」しくみといえるでしょう。皆さんの会社でも応用できる部分がきっとあるはずです。

さて次回は「僕自身のモチベーション」をお送りします。どうぞお楽しみに。