2019年09月17日

見方を変える観点メガネその5:立場メガネ

立場メガネ

さて、これまで、価値メガネ、逆転メガネ、環境メガネ、タイムメガネと説明してきましたが、5つ目のメガネは立場メガネです。立場メガネは、実際に相手の立場に立って物事を考えるメガネです。

よく「相手の立場にたって考えろ」といいますが、これがなかなか難しいもの。そのための立場メガネですが、実際はなかなか想像するだけではだめで、いざ自分がその製品なりサービスを利用するときになって初めて気がつくことが多いようです。ですので、立場メガネを使うには、豊かなイメージ力が大切です。いくつか事例を紹介しましょう。

数字にコミットするトレーニングジム「ライザップ」

ライザップが登場するまでは、皆痩せたくてジムに通うも、途中であきらめてしまう。でもそれは自分の責任だから、ジム側にその保証を求めても…という遠慮があり、またジム側もそれをいいことに商売をしていましたが、そこに風穴を開けたのがライザップ。なんたってお客様と決めた「何か月で何キロやせる!」目標にコミットしてしまうのですから、これは勇気のいる打ち出しでしたね。その分利用者の意識も高く、料金もそれなりですが、「必ず痩せさせます!」というコミット商法についてくる人はたくさんいるようです。ユーザーの欲求をよく理解し、相手の立場に立った方法です。

成功報酬型アルバイト求人サイト「ジョブセンス」

これを運営しているリブセンスという会社の社長は、このサイトをきっかけに最年少上場記録を打ち立てました。これも思い切ったビジネスモデルで、それまではほぼすべての求人広告会社は、「求人広告載せますよ、当然お金はかかりますよ、決まるかどうかはわかりませんけどね」というスタンスでした。しかし、このジョブセンスのとった手法は、求人広告は無料です、採用が決まったらお金をください」というスタイル。これって求人したい会社にとってはまさにピッタリですね。いままでこのやり方をとってきた広告会社がなかったのが不思議ですが、それもこれまで以前のやり方でお金がとれていて、そこにあぐらをかいていた企業側の怠慢ですね。そこに風穴を開けたのがこのやり方でした。

乗り捨てOKの電動キックボード

知り合いの社長さんがアメリカのマイアミで遭遇したサービス(日本でもあるそうですが)ですが、街に放置されているキックボードをアプリでみつけ、それに乗って目的地まで行ったらまたそこで乗り捨てられるというシステム。日本でよくレンタサイクルがありますが、これは返却ステーションをあらかじめ探しておかねばなりませんが、このサービスは乗り捨てOKなんです。そして夜に運営会社の人がGPSで探して回収し、充電し、また街に放置するという、なんともゆるい感じ。これも使う人の立場に100%たった素晴らしいアイデアですね。

このように立場メガネを使いこなせば、ビジネスでの大きなチャンスをものにできるかもしれません。そこに到達できないのは、思い切りのなさ(既存のやり方でもなんとかできるという甘え)や、想像力の欠如が原因です。ぜひ立場メガネを使って、本当にお客様が望んでいるサービスや形は何か?という観点から考え直してみてはいかがでしょうか。

次回は、「モチベーションとものの見方」についてお話します。どうぞお楽しみに。

【今回のポイント】
★立場メガネ

・実際に相手の立場にたって物事を考えるメガネ
・阻害しているもの:既得権益、想像力の欠如
<事例>
・成果コミット型ジム
・成功報酬型求人サイト
・乗り捨てOKの電動キックボード