2019年06月14日

見方を変える観点メガネその2:逆転メガネ

逆転メガネ

さて、2つ目のメガネは逆転メガネです。逆転メガネとは、「誰がみてもマイナスにしか思えない状況をプラスにするものの見方」です。たとえばお正月に初詣で引くおみくじ。大吉がでればバンバンザイですが、凶を引いてしまったとします。そこで「あぁ今年は俺は運がない。しばらくおとなしくしていよう」と思う人が多いでしょう。それはどうしてかというと、「凶=よくないこと、マイナス」と頭のなかですでに決めつけているからです。一般的な常識でいえば、確かにそれは正しいのかもしれませんね。

しかし、第一回目で書いたように、出来事の意味を決めるのは自分です。凶を引いた、という事実は変えられませんが、それにどんな意味を付けるか、については変えることが可能なのです。「よし、ここで悪い運は使い果たしたので、ここからは上に行くだけだ」と。

私たちは、つい世の中の一般常識や固定観念にとらわれ、悪いことが起きるとその判断(定義、意味づけ)をその既成概念にゆだねてしまいますが、そこで自分なりの意味づけ、見方をすることが大切なのです。逆転メガネは、一般的にマイナスとされていることでも、事実と解釈を切り分け、起きた事実はそのままに、解釈にプラスの意味を見出すメガネなのです。

ビジネスの世界でも有効な逆転メガネ

群馬県の四万温泉では、あるとき集客に困っていました。それは、繁華街もなく、夕方7時には店もシャッターを閉めてしまう山の中。真っ暗闇の夜なのです。そこで旅館の女将たちが集まり知恵を絞りました。その結果、出てきたアイデアは、イルミネーションをつけて明るくしよう!というものではなく、暗いならその暗さを逆手にとってできるもの…それは提灯歩きだったのです。各旅館の提灯を持って集まり、女将が先導して浴衣を着た観光客が温泉街をそぞろ歩きするという、とても風情のあるイベントです。これが評判をよび四万温泉はにぎわいを取り戻したそうです。これも暗い=悪いこと、とらえずに、暗い=プラスにするためにできることは?と考えた逆転メガネの発想ですね。

また、こんな例もあります。アメリカにハインツというケチャップのメーカーがあります。ここのケチャップは瓶詰めで売られているのがひとつのブランドイメージでしたが、あるとき、他メーカーからポリ容器入りのケチャップが発売され、そちらのほうが出しやすいので消費者がそちらに流れ、まったく売れなくなるという事態に。ここで困ったハインツ社は、マーケティングコンサルタントに相談しました。すると出てきたアイデアは、瓶入り=出にくい(マイナス)、ではなく、「ハインツのケチャップは中身が濃いから出にくいのです」というキャッチコピー。それを見た消費者は「ハインツのケチャップは野菜たっぷりでおいしい」と認識を変え、また売れるようになったそうです。出にくいという事象をみごとにプラスに変えた逆転メガネの成果ですね。

このように、逆転メガネを使うと、マイナスの状況を逆手にとって、強みに変えることができるのです。皆さんもどうぞ逆転メガネを使いこなしてみませんか。

次回は環境メガネについてお話します。どうぞお楽しみに。

【今回のポイント】
★逆転メガネ

・誰もがマイナスと思っていることを逆手に取り、プラスを見出すメガネ
<事例>
・暗闇の温泉街→提灯行列イベントで集客をはかる
・ハインツのケチャップ→でにくいのは野菜がたっぷりだから  など