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2011年01月07日

携帯で児童売買春

 中2のA子は、中学入学と同時に携帯電話を持ち始めた。同じく携帯を持つ友人たちの間で流行っているのが、異性との交流を求める「出会い系サイト」だ。登録すると、男の人から次々メールが来る。一部の友人は、サイト上で知り合った若い男性と外で会うようになった。「車で迎えに来てくれるんだ」と自慢する。

 先を越された気がしたA子は、思い切ってサイトで知り合った人と会う約束をした。現れたのは大学生。ドライブに誘われ、「友だちには負けられない」と乗り込んだ。気がつけば車は遠方のホテル街へ。「嫌だ」と思ったが、帰り方もわからない。結局、相手に押し切られた。「心の準備も出来ていなかったのに」とA子は悔やむ。

 携帯電話が絡むトラブルには、ネットいじめ以外にも様々なものがある。なかでも、出会い系サイトをきっかけに児童買春・児童ポルノ禁止法違反や強姦の被害にあった子どもは、警察庁の調査によると08年で724人に上る。車に乗せられ、車中やホテルで被害を受けるのが典型だ。

 「覚せい剤を打たれ、性的暴行をされた」「体に入れ墨を彫られた」「睡眠薬を飲まされ、裸の写真を撮られた」といった例は枚挙にいとまがない。被害者の98%以上が、出会い系サイトにアクセスする手段として携帯電話を使っていた。

 しかし実は最近、出会い系「以外」のサイトで被害にあう子どもの方が増えている。プロフ、SNS、ゲームサイトなどをきっかけとした性犯罪などの被害児童数は同年792人で、出会い系による被害を上回る。出会い系に対する年齢確認などの規制強化で、犯行の場は一般サイトへと移行しつつあるのだ。

 女子中高生が主に利用するプロフには、「お小遣いが欲しい女の子募集中」などと、援助交際をほのめかす大人によるプロフも多数見つけられる。警察庁は09年8月までに、一般の交流サイトなどを運営する12社に対し、不適切な書き込みの削除や監視を要請した。

 「家出サイト」も新たに出現している。家出中の子どもと連絡を取り合い、宿や食事を提供して、代わりに性行為を求める。「親に暴力を振るわれ、家を出ました。何でもするので泊めてください」といった少女からの切実な書き込み。家庭に居場所のない子どもたちは、ネット上をさまよう。

渡辺真由子

渡辺真由子

渡辺真由子わたなべまゆこ

メディアジャーナリスト

放送局報道記者として、いじめ自殺を取材したドキュメンタリー「少年調書」で日本民間放送連盟最優秀賞など受賞。その後カナダのメディア分析所に留学し、メディアリテラシーを研究。 ニュース記者としての長年の…

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