2008年05月25日

「この親になら話しても大丈夫」への第一歩

東京のある地区で講演を行った二日後、その講演を聞いて下さった方からこんなお電話を頂いたことがあります。

「講座を受けたいのですが・・・」 お話を伺ってみると
「講演を聞いたその日の夕方から、中学生の息子の様子が今までと変わったんです。例えば、今まで、息子は私のそばに寄って来ませんでした。食事が済めば、すっと席を立ち黙って自室に入ってしまうような子でした。しかし、その日はなぜか居間に、しかも私の姿が見えるところにいるんです。息子が居間にいるなんて何年ぶりでしょう。なにか話をするわけではないのですが、あの子はきっと何かを感じているんだと思うんです。私の何かが、私のどこかが、今までとは違うと・・・。
講演を聞いて、私は息子を見る『見方』が変わりました。『この子もちゃんと考えているんだ』と。息子の行動の変化は、私の子どもを見る『見方』が変わることで起きた変化だと思うんです。 それならば、鈴木さんが講演の中で教えて下さった「話の聞き方」を私が出来るようになればもっと変わるはずです!」

この方は、息子さんの変化が、ご自分の気持ちの変化から来ていることを実感なさったようです。しかも、たったの二日で!
『親が変われば子が変わる』今やこの言葉はいろいろなところで耳にします。「子どもを変えたいならば自分が変われ」ということなのでしょうが、人間はなかなか変われるものではないでしょう。だって、もう何十年も自分なりに頑張って生きてきたのですからね。

自分が変わればいいんだと思っても、変われない。変わらなくっちゃ!と思っても、やっぱり変われない・・・変われない私って、ダメ・・・。こんな思いがストレスになって、イライラし、そのうち爆発する。これではちっともいいことなんてありません。

だいたい「自分を変える」なんて、漠然としていて、ちょっとスケールが大きすぎると思いませんか? どこをどう変えたらいいのかわからないまま頑張るのは難しいことです。でも、教わったことを、気がついたときに一回やってみる。それなら出来るのではないかしら?

前回「子どもの話を聞いてあげる親」になるよりも、子どもが「この親になら話しても大丈夫だ」と思える親になることが大事だとお伝えしました。

それを実現させる第一歩は、まず、親である あなたの口を閉じることなのです。
親は子どものことを思うからこそ、子どもにいろいろなことを言っています。
親の想いが、言葉となって自分の口から沢山出ているのですが、子どもはそれをうっとうしく感じたり、場合によっては傷ついたりしているのかもしれないのです。

子供のために何かを言いたくなった時、試しに一度、あなたの口を閉じてみませんか? ただし、無理は禁物!
もしかしたら電話を下さった方と似たような体験を、あなたがなさるかもしれませんよ。